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やはり俺の青春ラブコメはまちがっているかも
由比ヶ浜 結依のお悩み相談
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か、ニヤリと笑った。
…なに、何なのあの笑顔?中学校の時、俺の鞄をトイレに隠しやがった苛めっ子の笑顔を思い出しちゃうでしょうがっ?

「女子から手料理の一つでも振る舞われれば考えもかわるかもしれんな…」

そう言って立ち上がると俺と比企谷の肩をグイグイ押して職員室の外へと連れて行く。

「ちょ、ちょっと!なにするんですか!」

『痛!痛いっつーの?』

「奉仕部で勤労の尊さを学んできたまえ」

っと職員室から締め出されてしまった。
ちょうどいいやこのままバックれるか、と思った瞬間、平塚先生のイイ笑顔を思い出してしまった。……逃げたら殴られるよな。と考えていたら比企谷も俺と同じ考えに至ったのか諦めの入った目をしている。この僅かの時間に恐怖を植え付けるとは恐ろしい人間である。

『……はぁ…』

「…行くか」

仕方なく俺達は最近入部した謎の部活、奉仕部とやらへ顔を出すことにした。















『ちーす』

俺達が部室に入るといつものように雪ノ下が本を読んでいた。
軽く挨拶をし、俺達は雪ノ下からやや距離を取った場所に椅子を持っていき腰掛ける。比企谷が鞄からだしたるは数冊のライトノベル。
今や奉仕部は俺達のための読書クラブと化していた。つか勝負ってどうなったの?
その疑問の答えは唐突に、来訪者の弱々しいノックの音とともにやってきた。

『平塚先生がノックなんて珍しいな?』

「平塚先生がノックするわけないじゃない。違う人よ………どうぞ」

雪ノ下はページを捲る手を止めて几帳面に栞を挟みこむと、扉に向かって声をかけた。

「し、失礼しまーす」

緊張しているのか、少し上ずった声だった。
からりと戸が引かれて、ちょこっとだけ隙間が開いた。そこから身を滑り込ませるようにして彼女は入ってきた。まるで誰かに見られるのを嫌うかのような動きだ。

『……結構可愛いなおい…』

俺が驚愕に目を見開きつぶやくと雪ノ下はその氷のような目で

「春夏君あなたそれセクハラよ、彼女に訴えられる前に死んだら?」

『え、嘘。可愛いなって言っただけで俺死ななきゃいけないのっ?』

「違うのかしら?」

『おい笑顔で俺を傷つけるのやめてくれます?ちょっと泣きそうになっちゃうから!』

若干傷ついている俺の視界に肩までの茶髪に緩くウェーブを当てて、歩くたびにそれが揺れる。ちょ、おっぱいデカイナおい。…探るようにして動く視線は落ち着かず、比企谷と目が合うと、ひっと小さく悲鳴を上げた。

……あ、比企谷がちょっと傷ついてる。

「な、なんでヒッキーとアッキーがここにいるの?」

「いや…俺ここの部員だから」

『アッキーって……ヒッキーは
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