Episode12:風紀委員会、始動
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して、俺と達也は向かいの席に座った。その後、先輩たちがゾロゾロと入ってきたことで、室内の人数が9人になった。これで全員かな?そう思って委員長を見ると、徐に立ち上がった。やっぱり、全員だったんだね。
「そのままで聞いてくれ。今年もまた、あのバカ騒ぎの一週間がやって来た。風紀委員にとっては新年度最初の山場になる。この中には去年、調子に乗って大騒ぎした者も、それを鎮めようとして更に騒ぎを大きくしてくれた者もいるが、今年こそは処分者を出さずに済むよう、気を引き締めて当たってもらいたい。いいか、くれぐれも風紀委員自らが率先して騒ぎを起こすような真似はするなよ」
あはは、なんかみんな首すくめちゃってるよ。ま、俺は美術部に行くつもりだからそんなことないと思うけど。
「今年は幸い、卒業生分の補充が間に合った。紹介しよう。立て」
おっと不意打ちですか、委員長。
そう思いつつも、予想はできてたことだなら俺も達也も自然に立ち上がることができた。
「一ーBの九十九隼人と一ーEの司波達也だ。今日から早速、パトロールに加わってもらう」
渡辺委員長が達也を紹介したときにざわめきが生じたのは、まあ、達也が二科生だからなんだろうな。さすがに、規制する側だから『ウィード』とかの差別用語は聞こえなかったけどね。
「誰と組ませるんですか?」
手を挙げてそう発言したのは、ナントカ田という二年生だった。う、名前が覚えられない。
「前回も説明した通り、部員争奪週間は各自単独で巡回する。新入りであっても例外じゃない」
「役に立つんですか」
あはは、うわー、達也めんどくさいからって渡辺委員長に丸投げしたよ。
「ああ、心配するな。二人とも使えるヤツだ。司波も九十九も、腕前はこの目で見ているからな」
「じゃあ構いません」
あの先輩、感じ悪いなー。あまり関わらないようにしよ。
「他に言いたいことのあるヤツはいるか?」
うわ、渡辺委員長ずいぶんと喧嘩腰だな。まあでも、異論を唱える人もいないから、これが普通なのかな。
「これより、最終打ち合わせを行う。巡回要領については前回まで打ち合わせの通り。今更反対意見はないと思うが?」
怖いねー。今んとこ反発する人はいないみたいだけど、いつか爆発しそうだな。あ、でも渡辺委員長には勝てないか。
「よろしい。では早速行動に移ってくれ。レコーダーを忘れるなよ。司波、九十九については私から説明する。他の者は、出動!」
と、渡辺委員長が声を上げたと思ったら、全員が一斉に立ち上がり、握り拳を左胸に叩きつけた。
うおー、軍隊みたいだ。敬礼らしいね。
そうこうしてる内
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