16話
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の失敗を乗り越えたい、自分たちは失敗したってやれるということを証明したいからこの任務を受けようと提案したのだが、基本的に治安維持を主にする警察はわざわざ僻地に分け入って魔獣を退治することはしない。
警備隊も治安維持や演習の名目で掃討することがあるが、これらの相手をするのは圧倒的に遊撃士が多い。
それは通常の魔獣の脅威は高が知れているし突然変異的な凶暴な魔獣の数は多くないからだ。遊撃士で十分対処出来ているのだ。
警察としては遊撃士のお株を奪う市民サービスを行うとはいえわざわざ手配魔獣退治までやる必要があるかは微妙なところ。
警察としての優先順位は低く、この手の仕事をやるということは本当に遊撃士の様なものである。
理由を説明したロイドも反対されるかなと少し自信なさ気だったのだが、ランディがすぐさま同意してくれた。
「借りを返すってわけか、俺は良いと思うぜ」
戦闘要員としてランディが反対する理由はない。ティオは杖の実戦テストになるのでちょっと面倒ですけどと同意してくれたが、エリィは少し迷っている感じだった。
「エリィは反対なのか?」
「そういうわけじゃないわ。遊撃士の仕事には興味があるし」
警察として自治州の歪みを直に感じたい、知りたいエリィにとっては遊撃士の仕事も興味があったが、戦闘能力にさほど秀でていない自分の手に負えなくなるのではないかという不安があった。
「選択肢は狭めたくないっていうのかな。解決出来ない問題でもぶつかり続ければ対処方法もわかるようになるだろうし。自分たちがどこまで出来るのか試したいのもあるからさ」
最初なんだから無理するぐらいが調度良いじゃないかという気概には皆が納得した。
「お嬢も難しく考えなくても手に負えなくなれば任せれば良いだけなんだし。だろ?」
エリィはちょっと考え過ぎだったと同意した。
ランディは、なら決まりだと。
「準備を整えて駅前に集合だな」
「ああ!」
ロイドは最初の任務を自分たちで決められたこと、仲間たちが同意してくれたことが嬉しくて強く頷いた。
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