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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
【第二十四話】
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 美冬よ…あんまりだぜ……。

 ……また買うにしてもなぁ……俺、ある意味で有名だからなぁ……。

 もやもやした気持ちになりつつも傷心し、俺はベッドに横になっていつの間にか眠っていた……。

 ――まさか捨てられているとは思わなかったな…。




――朝――


 チュンチュン。

 雀の鳴く声と、何やら美味そうな香りで少しだけ目が醒めるが――。


「……まだ…ねむ……ぐぅ…」


 ――と、疲れも溜まっていたのか、二度寝してしまった。

 微睡みの中、うとうとしつつパタパタと階段をかけ上がる音が聞こえる気が――。


「ほらーっ! ヒルト、起きろーっ!!」


 ――ドアが開く音と未来の声が聞こえたような。


「ん……むにゃ」

「むにゃ――じゃ、なーいっ!!」


 ドスンッ……と、眠っている俺の上に跨がり、ゆさゆさと揺さぶってくる未来。


「……おぉぅ……起こし方が激しいぞ……未来?」

「ヒルトが起きないからでしょっ!」


 いや……、だって来ないと思っていたからな、これが。

 ――とりあえず、眠気に負けずにむくりと起き上がると、目の前に未来の顔が――。


「……っ! ば、馬鹿っ!? いきなり顔を近づけないでよっ!!」


 そんな声と共に、顔を真っ赤にし、跨がっていた未来はベッドから降りた。

 ――むぅ、朝から怒られてしまった。

 というか、子供の頃からこの起こし方は問題あるぞ。

 今は高校生なんだし、慎みを持たないと―――と、思ったがこの起こし方嫌じゃないし、このまま黙っておこう。


「……未来、おはよう」

「お、おはよう……。 ほ、ほら。 早く顔洗って歯磨きしてきなさいよ。――ご、ご飯作ってあげたんだからね?」


 おぉ、相変わらず気が利いてるな。

 そういや……嫁に来ないか?――って中2の頃に言った事があるな――。


『ば、バカじゃないのっ!?――バカ……』


 ――と、二回バカと言われてしまった。

 顔が真っ赤に見えたのも、夕方の夕日を浴びていたからかもしれないが……。


「じゃあ、顔洗ってる間に用意済ませるからね?」


 そう俺に伝えると未来は、またパタパタと慌てながら一階へと降りていった。

 ――顔洗って歯磨くかな。


――10分後――


 歯磨きを終え、食卓へと向かうとそこには豪勢な食事の山があった。


「あ、来た来た――って……やっぱり作りすぎた……かな……?」


 恐る恐る、此方の表情を伺うように下から覗いてくる未来だが、それが俺には上目遣いにしか見えず――ドキッと心臓が跳ねた。

 
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