第七話 戦う理由
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改めて決意した俺は明日に備え寝ることにした。
翌日、いつもの打ち合いを始めた。 打ち合っている最中、俺は師匠にこう言った。
「今の俺には守るべき大事な人はいません。 ですが、大切なものを守り生きるために俺は剣を振ります」
「ふむ、それがお前の今出せるすべてならばそれもよかろう。」
そういうと師匠は刀を地面に突き刺した。 どうしたのかと思い様子をみると次の瞬間、突然師匠から光が放たれた。
「活目せよ篠崎。これが我が意志の放つ魂の輝き!!!」
突然の光に視界を遮られた。 目を開けると其処には金色の光を放つ師匠がいた。
「師匠・・・・・それは一体!?」
「受け止めよ。これが我が魂の一撃。神の閃光!!!!!」
今まで守りに徹していた師匠が攻撃に移ってきた。 突然の事に若干戸惑いはしたが、光り輝く一撃をギリギリで防いだ。
「ぐおおおおおお!!!!!!」
防いだのは良いが後ろにズルズル押し込まれていった。
「(なんて力だ!!)」
そう思いつつ俺は必死に堪えた。 ふと脳裏に昨日の出来事を思い出した。
「(師匠は守り抜く強い意志が力になると言っていた。 なら、俺は大切なものを守るために戦うんだ!!!)」
俺はそう思い足に力を籠めると踏ん張りきった。
「負けて・・・・堪るかあああぁぁぁ!!!!!」
そう叫ぶと、今度は俺が押し返した。 だが、体格の差もあり後ろに数メートル吹き飛ばされた。
「はあ、はあ、はあ、はあ」
俺が息を切らしていると師匠が近寄ってきた。
「篠崎よ。今の感覚を忘れるな。」
「はい!!師匠!!」
それからまた一週間を掛けて打ち込みと踏ん張りを重視した修行を行った。 初めはかなり吹き飛ばされされたが、今ではがっちり留まるくらいにはなった。 時たま、師匠が腹部から放つ「神の焔」という技には驚いた。 避けた先にある岩を貫通し、岩に「神」という文字でできた風穴があった。
修行最終日になり俺は師匠とともに六神山の頂上に来た。 其処で俺は師匠にこの山に納められている剣を授かった。 刀とは違い両刃で西洋刀に似た形で真っ直ぐとした美しい剣だった。 何でも師匠の家系に代々伝わる物らしく名を「神野閃光」と言うらしい。
その剣は持ち手を選ぶらしく修行に耐えた自分を見込んでの事らしい。
「謹んで承ります」
そういうと俺は師匠から剣を授かった。 こうして師匠との修行を終えた俺は、山を降り帝都へ向けて六神山を後にした。
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