第三十三話〜R2・愛と哀〜
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ルーシュとスザクは助けようと彼女を掴む。シャーリーはそんな中でも必死に逃げようとして掴んでいる手を振りほどこうとするがルルーシュが必死に懇願する。
「もう俺は失いたくない!」
それはルルーシュの本音。
「もう君を……」
それはルルーシュ自身が望むことを諦めていたこと。
「…うん」
そのルルーシュの本当の気持ちを知ったシャーリーは落ち着きを取り戻し、なんとかスザクに引き上げられる。安心した3人はブラックリベリオン以前の平和な学生生活を送っていた頃のような笑顔を浮かべていた。
その後ジェレミアの襲撃を知ったルルーシュはシャーリーをスザクに任せ、ジェレミアの対応に出向く。
シャーリーはルルーシュが危険なことに立ち向かっていることを察して、ルルーシュを追いかける。ここで彼女がもう一度ルルーシュに追いつくことができていたのなら結末は変わっていたかもしれない。
シャーリーがルルーシュを追い、最初に出会ったのはロロであった。彼女はロロに尋ねる。
「貴方はルルのこと好き?」
「当たり前だよ。たった1人の兄さんだもの」
「…よかった。貴方はルルの味方なんだね」
「え?」
シャーリーはロロの答えを聞いて安心した。記憶を取り戻した彼女にとって全てが偽りに見えるこの世界で、たった1人で戦っているように感じたルルーシュに味方がいた事に。そう感じた彼女の考えは正しかった。もしここで間違えがあったとしたらそれは彼女がロロという人物の本質を知らなかったことである。
ルルーシュがロロを抱き込んだ方法は懐柔策。家族としての情を知らなかった彼に無償の愛情を与えることで自分に依存させる方法。それは確かにルルーシュを裏切ることはなくなる。だが、ルルーシュ以外の存在をより疎ましく感じるようになる。特に、ルルーシュが自分以外に情を向ける相手に対して。自分以外の肉親に対して。
「お願い!私も仲間に入れて!」
彼女にとって、その味方というのは黒の騎士団ということではなくルルーシュ個人の味方ということ。
「私もルルを守りたいの!取り戻してあげたいの!ルルの幸せを!」
「………」
そこまでならロロは何もしなかった。だが――――
「妹のナナちゃんも一緒に!」
「!」
最後に口にした彼女の優しさが彼女の運命を決定づけた。
ルルーシュはジェレミアと一対一で対峙する。そこでルルーシュは知る。ジェレミアが忠義を尽くす相手が自らの母親であること。そして彼が敵ではなく、自分と同じく真実を求めてここに来ていたことを。それを知ったルルーシュは彼を味方として引き入れる。
そして事態が終息したことを確認して移動している最中に彼はそれを見つける。
赤い水溜りの中心で弱々しく
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