暁 〜小説投稿サイト〜
男女美醜の反転した世界にて
反転した世界にて3
[11/11]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

「え?」
『え?』

 僕の発言に、再び教室内が騒然とし出す。
 その発端であるはずの白上さんまでもが、あり得ないというような表情で僕のことを見つめていた。

「う、うそ、マジで!? げ、言質とったからね! 撤回は断固として認めないからね!!」
「や、その、そんなにすごいモノは作れないけれど。これと同じようなので良ければ……」
「良い良い! 全然オッケー!」
「お、おい拓郎、無理すんなよ? 別にもやし女の頼みなんか断ったところで、誰も責めやしないからな?」
「もやし女言うな! でも今だけは許す! うわぁ、赤沢さんの手作り弁当……楽しみだなぁ、うへへ」

『あ、あり得ない……こんなことが、許されるはずが……』
『ふ、不意打ち……追い剥ぎ……闇討ち……月のない夜に……』
『美沙、暗黒面が垂れ流しになってるよ』

 ざわめくクラス内。その中心になっている僕と白上さん。
 クラスの注目の的になっているのは、はっきり言って穴があったら入りたいくらいに恥ずかしいけれど、なぜだか舞い上がりまくってる白上さんを見ていると、どうでもいいことのように感じた。

「でも、ホントに良いの? 迷惑だったりしないかな? あ、でもだからと言って作ってこなくて良いというつもりはないけど――」
「べ、別に、一人分作るのも二人分になるのも、大して変わらないっていうか……。と、とにかく、明日作ってくるよ。あんまり期待はしないでね」
「う、うん! 楽しみにしてるわよ!」



[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ