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ソードアート・オンライン ―亜流の剣士―
Episode1 旅立ち
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てか、多くのプレイヤーが先に進まんと横を通り過ぎていく。

「けどよぅ…」

なおも情けない声を発するクラインに、俺は頭を掻いた。クラインの手には、俺の渡した《ネペントの胚珠》が握られている。

「じゃああれだ。さっき昼飯奢るとか言っちゃったから。その分ってことで」

俺はアキから貰ったアイテムをクラインにやった。…いや、押し付けている。

このアイテムで《アニールブレード》を受け取って先に進めば、どれほど楽だろう。だが、それは何となく嫌だった。

デュエル最後のアキの一言は、自力で打ってこいということだったのだろう。だからといって勿論、これでソードスキルは封印、なんて中二めいたことはしない。

ただ、それでもせめてアイツに反抗しながら追いついてやりたくなった。

「じゃあな、クライン。またどっかで会えるといいな」
「なんだか死亡フラグっぽいぞ。…会えるに決まってんだろ、こんにゃろう!」

クラインの差し出した拳に自分の拳をぶつけ、俺はホルンカの村を後にした。




これで、止まっていた彼の《ゲーム攻略》が再開したわけだ。この先、彼は地道に努力を続け、ついに第八層辺りで《攻略組》と呼ばれる面々に追いつくこととなる。そして、その頃に彼は一つ、彼の《世界》を大きく変える出会いを経験する。

まぁそれは、次に話すとしてこれでEpisode1は終了だ。



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