第26話
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ティカル判定が出やすい頭に黒印で≪氷雷・風≫を叩き込む。≪キャノール・トランス≫の体力バーががくっと減り半分になる
振り下ろされた斧がゆっくりと持ちあがり、空気を斬る鈍い音と共に横に振られる。スキルの硬直のせいで避けられず、武器で受け止めるしかなかった俺は、余波で体力が若干削られた
「はッ!俺に微弱なダメージなんぞ無意味!」
そう叫ぶと同時に遠距離スキル≪風雅・散≫を放つその攻撃は防がれる事なく吸い込まれる。このスキルには隠し効果としてのけ反りがある。つまり、≪キャノール・トランス≫は大きくのけ反ったのだ
その瞬間、俺は黒印を投げた。もちろんスキルではない。しかし筋力値が膨大な数値である俺の投擲はレッドゲージのモンスターを葬るのに十分すぎるダメージを与えた
「うし、一丁上がり!!」
黒印を鞘に納め2人の様子を見る。と
「アスナ!」
「OK!」
俺がソロで頑張っていたっていうのにも関わらずあの2人、タッグでたたかっとる…
「はぁあぁああ!」
「やあぁあ!」
2人のスキルがそれぞれ≪キャノール・トランス≫を葬った
「お疲れ」
「キリト君も」
「…でも、ソロの俺より討伐が遅いのはどうかと思うぞ?」
キリトが頭をかく
「ま、まぁそれは実力の差ってことで…」
「そうだよ!レイ君は強いんだし!」
やれやれだ
俺らは安置に着き、早速アスナお手製弁当を広げた。(何故か超、大盛り)
「いくらなんでも多くねぇか?」
「結婚して初めて外で食べるご飯だから張りきっちゃって…」
「でも、色んなのがくえて良いんじゃないか?」
キリト、のんきだな。これは雰囲気的に「全部食べきれるまで帰れま天」状態だぞ
「ちなみに、全部食べるまで帰っちゃだめよ♪」
セリフの最後の♪が黒い…
仕方なく、いや、ありがたく料理をいただくことにした
「ん!これ旨いな!!パエリアの味だ!」
「よくわかったね!」
「ぱ、パエリア?」
「パエリアってのはな…」
といった調子で会話と共に食事は進んでいった
途中、何度も時間を確認しているアスナが気になったが、それ以上に料理がおいしかったのでまぁ気にしない
その後、俺は2人に比べると圧倒的な早さで料理を平らげていったのだった
「早いねぇ、レイ君…」
「ふふふ、自称早食いスキル保持者だからな」
「それにしても早いな…」
その後、すこし休憩してから攻略に戻ることにした
安置から出て、迷宮区の方に向かう
「ッ!?モンスターとプレイヤー反応!!それも、囲まれてる!」
キリトが叫んだ。俺はすぐにマップを確認してプレイヤーの元に駈け出した
俺の敏捷度はかなり低い。しかし
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