夢心地は人心地
[8/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
というのは、随分と酔った言葉だ。
感情というのは厄介なものだと、今だからこそ、思える思いを抱き、だが、そこで意外にも、子供達は救われていた。
武蔵の人狼と侍に。
その時に、心底ほっとしたと同時に、さっき忍者にした事を思いだし、一瞬、何を言えばいいのか解らなくなっている間に忍者が隠遁の忍術と共に消え、後に残ったのは地面に残った血の跡のみ。
そこまでを思い出し、思う。
今こそ、現実を理解するために自分の口でそれを言語化する。
「どうしてだ……」
何故自分がしようとしたことを止めた。
止めた人間が何も知らない人間ならまだ解るが、彼は武蔵の第一特務の忍者である。術式などに精通しているはずだから、自分が何をしようとしていたかは理解しているはずである。
こちらの力量に不安があったから? それもまた違うだろう。武蔵の人員は人手不足かもしれないが、特務クラスは全員出来るメンバーであるのは三河で証明されている。
そんなメンバーの中にいるのに、相手の力量が読み取れない、または術式の精度を読み取れないということはないと思われる。
ならば、何故だ。
「どうしてなんだ……」
答えのない問いが外界と内界で繰り返される。
自問自答しても無駄ということは解っているが、ただ、答えが欲しいという一心しか判断を支えていない。
だから思った。
もう一度、会って話がしたいと。
ネシンバラはふぅ、と溜息を吐きながら、BGMとなっている話し合いを無理矢理聞かされる。
『へっへーーー! おーーい、お前ら! 俺達は今日、くにまじっちゃうんあいぎをするんだぜーー!? 羨ましいだろーー! 特に、親友! ほ、ほら! お、俺……国にいるボイーーーーン! と混じっちゃうんだぜ!? やっべ……俺……どんなヘブンに行くんだ!?』
そして、数秒たった後に
『てめぇ……人がお前を斬れない位置にいるからって馬鹿丸出しにアホな事を言いやがって……! ボインはやらねえ。てめぇはホライゾンで我慢しとけ! あ、言っとくが、智の乳は絶対に俺のだからな!』
『お、大声で何を言ってんですか!? い、今の無し! 皆さん! 今のは色々と無しですよ!?』
『でも、賢姉は無しにしないわ! いいわ、浅間! そのオンリー乳を愚剣から奪える快感を私にくれないかしら!? 大丈夫大丈夫! 優しくするから! ……これって寝取り!? じゃあ、寝なきゃいけないわね! さぁ、浅間! 私と夢のグッナイをしましょう!』
相変らず過ぎる。
熱田君に関しては、わざわざ拡声術式を借りてまで、ツッコんで来るとはノリが良すぎだろうと思う。
やれやれ、と再び溜息を吐きながら黄昏る。
どっちにしろ今の自分では彼らに関わることはできない。関わればシェイクスピアが僕に施した
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ