夢心地は人心地
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が大人よりも良かったんだ。だから、まぁ、出来る子だったんだけど……ちょっとプレッシャーに弱い子だったから」
「待って───言いたくない事を無理に聞く気はないわ」
「聞きたくないことを無理に聞かせる気はないよ」
彼女の表情が即座に嫌な風に変わったので、これは従ったほうがいいかなと思い、話を飛ばすかと決断する。
「飛ばすけど、でも、その後は特に語ることはないんだ。怖くなったので、逃げ出しましたって一言だし。皆で、六護式仏蘭西の国境まで辿り着いて後は、それぞればらばらに自由解散。もしも、この先、出会うような事があっても他人の振りをしようって後は決めてね」
いやもう、それなのに
「何で約束を破るかなぁ……」
「確かに詰まらない話ね……相手がメジャー系襲名者で女なんだから、もっと色のある話をネタとして期待していたのに」
「そういったのは葵君か、熱田君に期待してくれよ……僕はそういうのはどうも苦手なんだよ」
「見栄を張るわね……単純に出来ないって言えば?」
やかましい。
そういった事で、盛り上がるのはエロゲ四天王のみでいいのである。僕は関係ない。まぁ、そりゃあ、空気を読んで騒ぎはするけど。
「ま、運が良かったと思いなさい。副長がいたら、区切りが良い所であんたの後悔を奪われてたわよ。それとも、あの馬鹿の言葉で言えばぶった斬られたと言ったほうがいいかしら」
「ああ……それはマジに思う……でも、どうせ熱田君、向こうでも休憩してないだろうしなー。しかも、合流は明日だし」
「あっちに点蔵とミトツダイラがいるとしても……ま、無理でしょうね」
はぁ、と思わず溜息を吐く。
本当ならば、いっそ無理矢理力づくで休ませたいところなのだが、そこで副長という教導院最強の力のせいで無理矢理寝かしつける事も出来ない。
一番、タチが悪いのは、彼本人が自覚……というか認めていないところである。
「今のアンタに聞くのもおかしな気がするけど、アンタは副長の事をどうするつもりだったの?」
「……まぁ、英国では、流石に副長としての力を借りるつもりだったよ。武蔵はまだ始まったばっかりだから、他国への印象は強烈の方が好ましい。そういう意味ならば、熱田君の力は正しく丁度いい。強さ的にも、キャラ的にもよく目立つ」
「後者の方が目立ちそうね……」
ああ、と頷いて気落ちそうになるが我慢する……そう……我慢しなきゃいけないんだ……!
「でもま。流石に英国を超えたら、一度くらいは何とか言いくるめて休ませるつもりではあったよ。あのままじゃあ、何れ無理が来るのは自明の理だったし。人間の癖に神なんて微妙にチートなのかチートじゃないのか分かり辛い設定のせいで困ったもんだよ」
「あんた
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