夢心地は人心地
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けないという事らしい」
「彼女らしいですわね……肝心のホライゾンはまだ……」
「───Jud.まだ眠り続けているな。"嫌気の怠惰"の束縛を受けたのが、ホライゾンの体のせいか、自動人形という人ではない体のせいかは解らないが……一日、四時間くらいしか起きれないから大変そうだな。専門の人間がいないというのは怖いことだな」
「ぞっとする事実ですわね……」
ホライゾンが規格外なのがいけないのだろう。
感情云々を無視して、三河製の自動人形というだけで直政や機関部の人間もお手上げらしい。
蜻蛉切りや悲嘆の怠惰を見て、同じことを言っていたので、ホライゾンも同じであろう。
それについては、語っても意味がないし、いい気もしないのでここまでにしておこうという場の空気になる。
「……まぁ、でも、明日、総長達が来るのでしょう? ───事件が必ず起きますわ」
「い、嫌な前振りだな!」
希望を持ちたいのでしょうけど、無駄としか言いようがない。
……正純はまだあの外道達の事を深く理解していないだけですわ……後、もう少しですわね。
後半の台詞だけ聞くと、何だか、私、正純を調教している人間みたいに思われますわね、とちょっと反省する。
きっと、調教するのは、他の外道共だ。自分は違う。あの外道達と違って、まともな騎士なのである。
「と、とにかく、ミトツダイラはもう部屋に戻って休んでくれていいぞ。十時前に寝る健康な生活も久しぶりだろ?」
「でも、正純……言葉を選んでいえば、ここでもしも襲撃があったら、正純があんな事やこんな事になって……!」
「段々と盛り上がるような煽りだな……」
いや、でも、結構、本気で正純に敵襲が来たらそうなりそうな気がするのですが……
ま、まぁ、そうならないようにしないのが、私たち、特務がすることでだろう。
それ以外では知らない。正純もきっと、窮地の事態になればネシンバラの小説みたいにウルトラ覚醒して、私達が要らなくなるレベルまで変化するだろう。
「と、とにかく、この二週間、思わぬ事態でしたけど……中々のアバンチュールでしたわね」
ああ、と前置きを置いて正純は返答する。
「私の場合は、自分の至らなさを改めて自覚するような二週間だったが……文系だからも含めて言い訳しても、体力ないなぁ、私……」
「まぁまぁ、その分、二代が張り切っていたから十分だったですわよ。今では、神格化しているじゃありませんか」
「フォローになってないぞ、ミトツダイラ……」
上野様やら漁業ー長などというレベルアップは絶対にいい事ではない。
自分の幼馴染が、自分とは全然違う人生の方向性に向かおうとしているのが、余りにも殺生な……! と叫
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