第三章 結びと親友
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は報告を聞いて項垂れた。
まさか約束を翌日に破られて、さらに膜まで破られているとは。
「さすが、エースオブエースや。名実共に誰よりも先にいきおる。こっから先は戦争や!」
それはつまり、どういうことか。
「手段、場所を選ばす、犯せ」
勝てば良いという目的のためには手段を選ばない卑劣な手だ。
「しかし、主はやてよ。私達が先に、その、してしまってもかまわないのか?」
「かまわへんで。何故なら、ヴォルケンリッターは私の所有物扱いや。それを理解しているミウラっちは事後、必ず私の元へ来る。すいません。貴女の物に傷を付けてしまいましたと。そこでや! 私は優しく答える。別にいいんや。男女の仲なんてどうなるかわからへん。でもな、責任をとらないかん。わかるな? 私の言うこと一つ聞けば許したる、と」
「で?」
興奮した様子の八神はやてにシグナムが問うた。
「それでや。ミウラっちは言うことって何と聞く。それは、私を娶ることや。そうすれば万事解決。所有者を妻にすればそれに連なるヴォルケンリッター付きや。愛人3人やで? お得パックや。これに乗らん男はおらへんやろ?!」
ああ、そうか。主はやてはバカだ、と。
疑問が核心に変わったシグナムだった。
「はやてちゃん自体が攻めに行ったりしないんですか?」
シャマルがバカに問うた。
「は、恥ずかしいやん」
頬を朱に染めて顔を押さえる手は可愛らしいのだが。
「何を今更。はやて。私が一緒についていってやるぜ」
ヴィータもバカだった。彼に幼女趣味があるかは知らないが、ヴィータは結構可愛がられている。
だからこそ近づきやすいと自負しているのだろう。
全く、とシグナムは溜息をついた。
……私は剣術指南役で明日彼と会うというのに。
忘れているみたいだ。それに言う必要ないはずだ。
一番槍は私が頂くとしようではないか。
シグナムは静かに決意した。
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2012/08/09加筆修正。
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