暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンラインーツインズー
SAO編−白百合の刃−
SAO38-大自然の迷路
[5/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「バカって言うなよ! 私だって一番後ろがいいのに同じ考えを持つプレイヤーが二人もいるなんて……っ!」

 わかっている。これも言い訳の一つなんだ。向き合わなければいけないのに、自分だけはみんなと距離を置こうとしている。その一つが団体行動での一番後ろにいること。

「貴女、ソロでも行けると思っているなら死ね」
「いくらなんでも酷くない!?」
「うるさい。裏層攻略は期限がある。厄介だからリスクはなるべく避けなければならない。嫌でもやりなさい。私も嫌なのよ、よくわからない白とピエロみたいなお調子者となんてね」
「いや〜、それほどでも」

 よくわからない白ってなんだよ。とりあえず悪口なのか?
 ……ソロでは限界がある。今の所は最前線に立っていてもソロでやって行ける。
 だけどこのボーナスステージを期限内に終わらなければ五層分やり直しをさられてしまう。そうすれば余計な時間を使うことになってしまうし、最悪死人が出てしまうことだってある。
 おそらく、今回は人でも欠けたらヤバいのかもしれない。ただでさえ人数が少ないうえに情報がすくない。わかっていることだけど、本当に向き合わないといけないんだ。

「じゃあ、こうしない? 三人仲良く一緒に行くのは?」
「嫌です」
「わぉ、漆黒の居合いの如く、拒んじゃったか……なら、白の剣士。一緒に行こ」
「そ、狙撃者?」

 そう言って、狙撃者は私を連れて進んで行った。後方に顔を向けると漆黒は単独行動はせずにちゃんと着いてきた。

「……単独行動すると思った?」
「え?」

 いつの間にか手を放されてバランスを崩れそうになるも、踏みとどまって狙撃者と共に進んだ。

「漆黒は大丈夫じゃないかな?」
「なんで疑問系なんですか?」
「まだよく知らないところもあるからねー」

 その言い方はまるで、漆黒は知っているような口調だった。私も漆黒の正体は知っている……と思う。
おそらく、漆黒は『漆黒のドウセツ』と呼ばれているプレイヤーかもしれない。ドウセツもカタナを愛用していて、ここにいる漆黒もカタナを装備していたから同一人物でほぼ間違いないだろう。

「狙撃者さんは、漆黒とは親しいのですか?」
「絶賛片思い中」
「はい?」
「向こうはどうかしらね」

 落ち込む様子もなく、むしろどこか楽しそうに微笑んでいた。結局どういうことなのかがわからん。狙撃者が男で漆黒に恋を抱いているのならわからなくないけど……。
 容姿は本来使うアバターだから、狙撃者が本当に女性なのかはわからない。SAOがデスゲームになる前はほとんどのプレイヤーがネカマだったから、狙撃者がネカマである可能性もなくはない。狙撃者が漆黒や赤の戦士みたいに知っているわけじゃないからな……。

「漆黒は悪い人じゃない
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ