暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンラインーツインズー
SAO編−白百合の刃−
SAO38-大自然の迷路
[1/8]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「『大自然の迷路』……?」
「そう。それが裏五十五層『ザトルース』の攻略ダンションのことよ。それを調べるためにNPC全員に聞いてきたから遅くなったわ」

 剛姫が話を繰り出したのは、私達が攻略しなければならない場所。『大自然の迷路』というダンジョンのことだった。
 名前からして第三十五層『迷いの森』のようなものだろうか。普通のダンジョンとは違うって聞いたから、めんどくさい仕掛けとかあるのだろうな。吹雪に当たると麻痺されたりとか、あまりにも熱すぎて徐々にHPが減ったりする裏層が存在したって聞いたことあるし。とりあえず初見殺しだけは勘弁してほしいな。

「みんな『迷いの森』を連想すると思うけど、あの森は別にそれほど迷わないらしい」
「どう言う……ことですか……?」

 鋼の騎士が私達の代表として剛姫に訊ねる。

「明確や確証はないけど、『迷いの森』って言うフィールドダンジョンのように、どこかの場所に転送されるようなことはないような言い方をしていたの。もしそうだったらNPCのヒントくらいは教えると思うの」

 だったら、単なる森林系ダンジョン? 絶対それだけじゃない気がするけど……。

「でも、NPCがヒントを教えないってこともあるじゃないですか」
「う〜ん……その考えはなかったわ」

 私がふと思った発言を受けた剛姫は盲点だったようで、少し考え始めた。可能性を上げるとしたら、今まで当たり前のことがそうじゃないってことも少なからずある。裏層だけNPCのヒントやフラグがないことだってなくはないはずだ。

「結局はNPCの情報だけだろ? こんなところで想像してねぇで、さっさとダンジョン行くぜ!」
「落ち着きがない猿ね」
「誰が猿だ! ゴラァ!」

 ぽつりと毒を吐く漆黒に、赤の戦士はすぐに食いつき……猿というか犬のように吠えた。

「……赤の戦士」
「あぁ?」

 いや、漆黒みたいに毒とか吐かないから、チンピラみたいに睨まないでくれる? ちょっと怖くて話しづらいし……。

「明確なものはないにしても、もう少し剛姫から情報頂いたほうがいいんじゃない?」
「だから、そんなもん行って見た方が」
「情報は何よりも宝になるのよ、赤の戦士ちゃん」
「意味わかんねぇよ! あと、ちゃん付けするな、調子乗りすぎ野郎!」

 噛みつくように発する赤の戦士を狙撃者はクスクスとからかっていた。それにしても調子乗りすぎ野郎って……もうちょっとなんかないのかよ。

「と言うことで、情報くださいませ、剛姫お姉さま」

 狙撃者は口にないこと言う。それに対して、剛姫は苦笑いするものの、彼女のペースに入らずに落ち着いた口調で情報を与えた。

「『大自然の迷路』他の裏層と同様にモンスターが大量にいるそうよ。なんかね、プレ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ