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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
【第十六話】
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に響く音声と、直接映し出されるデータに困惑しつつも、情報を確認していく。
打鉄やラファール・リヴァイヴとかじゃ、ここまで情報が出なかったからな……。
「どうやらISのハイパーセンサーは問題なく動いているようだな」
「はい、問題は特に感じません」
織斑先生の言葉が先程よりクリアに聞こえてきた。
これもハイパーセンサーのおかげか…?
専用機だから打鉄よりも聞こえるのか……。
目を閉じてもわかる…視界が広がっている感覚が。
再度目を開くと、さっきまでは気にしていなかった――というより集中してたから気にも留めなかったが、視界が360度全方位が見えている。
打鉄の時も見えていた筈だが、やはり気にも留めなかったって事かな。
ふと、意識を妹の美冬に向けると心配そうに此方を見ていた。
「美冬」
そう声をかけると、びくっと反応し、ゆっくり見上げる様に俺を見つめてきた。
「な、何…?」
「行ってくるよ」
一言、俺はそれだけを美冬に言うと、柔らかな笑みを浮かべて美冬が口を開いた。
「うん。……頑張ってね、お兄ちゃん」
ズンッ…とピット内に響く鈍い音、相変わらず空は飛べないが…何とかするしかないな、これが。
ピット・ゲートへと進みつつ、その間では村雲が膨大な情報量を処理している。
映し出されるデータの端の方では凄まじい速さで数値が変化していく――。
俺に合わせて最適化処理及び前段階の初期化を行っていると、確かIS取り扱いの本に書いてたな…。
だが、今はISの情報に意識を向けている場合ではない。
ゲートが開くその向こう側にいてる対戦相手が待っているのだから――。
こういう時は敵と言うのかもしれない、だがクラスメイトを敵とは思えない。
向こうが俺を嫌っていたとしてもだ……これがな。
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