第二十五話 粋なネームングだなケリチョーカー
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で弄(もてあそ)びながら観察する。
「ここでは勝手な私闘は禁じられている。だが、戦闘技術は実戦を経験しなければ本物にならないのも確かだ。そこで、学園が作ったシステムがこの『ケリ』システムだ」
まあ、受け取らなければ決闘は成立しないとはいってもよ、大きく見ればこれも私闘なんじゃね?
そんな思いを抱いたが口には出さない。
「なるほどな。で? 受け取った以上は拒否できないと?」
「そうだ」
「ど、どうするのですかトーゴ様?」
「へ? だったらやるしかないだろ?」
当然のように言う。
「た、闘うのですか?」
「ああ、クィルはオレが負けると思ってんのか?」
「……全く思っていませんです」
「だろ?」
「で、ですが私が気にしていますのは、そんなことではないのです!」
「じゃあ何?」
「トーゴ様はお強いです。ですがその強さは……」
言い難そうに顔を伏せる。
「異常だって言うんだろ? だからもしここの連中がオレを見たら、恐怖を抱いてしまい、まともな学園生活を送れないかもしれない。そんなとこだろ、クィルが考えてんのは?」
図星をつかれたのか口をパクパクさせる。
「それに、これが恐らくそういうものだろうとも、手に取る前にある程度は予想してたしな」
『ケリチョーカー』を見下ろしながら言う。
「そこまで感づいていてどうして受け取った? 確かに貴様の実力を目にすれば、大抵の者は貴様を人間だとは思わんぞ?」
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