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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第一巻
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、大声出しちゃってごめんなさい。お、怒ってる?怒ってるかな?ゴメンね、ゴメンね!でもね、あのね、自己紹介、『あ』から始まってもう順番が有坂くんなんだよね。だからね、ご、ゴメンね?自己紹介してくれるかな?だ、ダメかな?」
何度も頭を下げている山田先生を見て、俺は慌てて声をかけた。
このままだと、山田先生はずっと頭を下げていそうなので――。
「だ、大丈夫ですから、じ、自己紹介ちゃんとしますから…。落ち着いてください」
「ほ、本当?本当ですか?本当ですね?や、約束ですよ。絶対ですよ!」
がばっと顔を上げ、俺の手を取り熱心に詰め寄る山田先生。
その行動にかぁっと頬に熱を帯びるのを感じると共に周りからの注目を浴び、更に右隣の妹からは殺気にも似た気配が――。
とりあえず――挨拶すれば大丈夫なんだよな。
覚悟を決め、俺は黒板の前まで移動した――と言っても直ぐだが。
前まで移動すると、俺は後ろを振り向く――。
目の前に広がる光景は――女子生徒ばかり、ちらほらと外人さんもいる。
そして、その女子生徒の視線が一気に此方に向けられているのを自覚した。
さ、流石にキツいが――自己紹介しないと始まらないので、俺は意を決して挨拶をする……。
「ん、えっと……、あ、有坂緋琉人です。よ、よろしくお願いします」
言うや、ぺこりと頭を下げてから、ゆっくり上げる――。
――と、大半の女子の視線が俺に対してこう訴えかけていた。
『まさか、これで終わりじゃないよね?』
という視線と空気が半端じゃなく感じる。
ほ、他に語ること等――い、いや、趣味でも話せば――ってか、よくよく気づいたら趣味もあまり無いのだが。
「え、えっと……その……」
ちらりと再度妹を見ると、にししって感じに笑っていた。
助け船も出ないのか…妹よ、兄は悲しいぞ?
だが、どうにかしないと――と思ったが、特別特技もない俺がとったのは、一度深呼吸し、俺は思いきって口を開く。
「い、以上です。上手く言えなくて申し訳ないです」
がたたっ。
そんな音を立て、思わずずっこける女子が数名いた。
期待されても――何も出ないってば。
「あ、あのー……」
背後からかけられる山田先生の声。
何故だか、涙声に聞こえる――。
と、不意に別の声が聞こえてくる――。
「全く、最近の男子は自己紹介も満足に出来ないのか、馬鹿者」
その声のある方へと振り向くと、黒のスーツにタイトスカート、すらりとした長身、よく鍛えられているが、けして過肉厚ではないボディライン。
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