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フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第五十五話 本質
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「とは来てみたものの・・・どうやって会うかな・・・」

現在地は領主館と思われる壮麗な館の前。そこでソレイユは悩んでいた。他種族であるソレイユがいきなり領主館に押し掛けたとしてもとても領主に面会させてくれるとは思わない。というよりも、もしさせてくれるのなら正気を疑う。

「ルシフェルに親書でも書いてもらえばよかったか・・・」

などとぼやいていると、突如首に両刃の剣が添えられた。だが、驚くことなくソレイユは両手を上げながら口を開いた。

「・・・どちら様?」

「それはこっちのセリフなんだけどね?」

明確な答えが返ってこないので、剣が首に添えられている状況でありながらソレイユは声のしたほうを向く。そこにいたのはセミロングな金髪をうなじで一纏めにした美麗な女性プレイヤーだった。その女性が醸し出す雰囲気から只者ではないことがうかがえる。

「(強い、な・・・)おれはソレイユ。領主サクヤに持掛けたい交渉があってきた」

「私はセリーヌよ。お生憎様、今日はサクヤは来ないわ」

「あら、そうなの・・・じゃあ、出直すことにするわ」

そう言って立ち去ろうとするソレイユだったが、セリーヌがソレイユのことを呼び止めた。

「もう一つだけ聞きたいのだけど、いいかしら?」

「手短に済むんだったら構わんよー」

欠伸をしながらそう答えるソレイユ。セリーヌはソレイユに突き付けていた剣を降ろすと厳しい表情を崩さずに口を開いた。

「あなたは、ナニ?」

これを聞いて思うことは誰しも同じだろう。つまりは、質問の意味が分からない、と。あなたは誰、という質問ならまだわかる。理解もできるし、返すことだって簡単だ。しかし、いきなり、ナニ?と聞かれて答えられるものがいるだろうか。質問の意味も意図も分からない。そんな質問に答えるものなどいないだろう。だが、ソレイユにはその質問はしっかりと理解できたらしい。
ふぅー、やれやれといった感じで溜息を吐いてから口を開いた。

「質問に質問を返すようで悪いけど、なんでそんなこと聞くんだ?」

「・・・あなたと“王”が同じような雰囲気をしているからよ」

「へぇー」

ここで言う“王”と呼ばれる人物は一人しかいないだろう。すなわち、シルフの王≪天翔の風神≫ユリウス。彼の正体を知っているソレイユは“それ”を見抜けたセリーヌの眼力に関していると、再びセリーヌが口を開いた。

「だけど、同じようでありながらその質は全く別物だと感じたの」

「そこまで気付いたのか。なかなかな慧眼なことだな」

肩を竦めながら言うソレイユにセリーヌはもう一度(今度は眉間)剣を突き付ける。幸い刺さ
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