フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第五十五話 本質
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闘してたみたいなんだよ。それに困った領民たちが領主を討たせてたまるかっていうことで始まったのが週末戦争だ」
「しゅ、終末戦争!?」
再び声を荒げるリーファ。だが、ソレイユは涼しい顔で訂正を求めた。
「字が違うぞ。終末じゃなくて週末だ」
「そんな文面上でしかわからないようなことはいいのよ!それよりどういうことなの?」
「名のとおりさ。週末にシルフとサラマンダーが戦争していた、それだけだよ。結局決着はつかなかったらしいけどね。それが発展しておこったのが東西戦争だって。まぁ、これに関してはめんどくさいので説明を省こう。それより、最近サラマンダーが妙に躍起になってると思うんだけど、そこらへんはどう思う?」
「たぶん、世界樹攻略を狙ってるんじゃないかな・・・」
「それだ、その世界樹について教えてほしいんだ」
今まで空気化していたキリトがリーファの言葉に食いついてきた。
「そういや、そんなこと言ってたね。でも、なんで?」
「世界樹の上に行きたいんだよ」
キリトの言葉にリーファはあきれた視線をキリトに向け、ソレイユは額を手で押さえながら呆れたように溜息を吐いた。
「それがこのゲームのグランド・クエストなんだけど・・・」
「うん。滞空制限をとるためには世界樹の上にある空中都市に最初に到達して、≪妖精王オベイロン≫に謁見した種族が≪アルフ≫っていう高位種族に生まれ変われて、滞空制限がなくなって自由に空を飛ぶことができるようになるんだよ」
「・・・なるほど・・・」
「それは確かに魅力的な話だな。世界樹の上に行く方法はわかってんのか?」
「根元にある大きなドームを潜り抜ければいいんだけど、サラマンダーの軍団を全滅させるほど強いガーディアンが守ってるんだってさ」
つまらなさそうにいうソレイユはワインに口をつける。そんなソレイユに同意するようにうなずきながらリーファは言葉を続けた。
「実はね、去年の秋ごろに大手のALO情報サイトが署名集めて、レクト・プログレスにバランス改善の要求を出したんだ」
「へぇ、結果は?」
「お決まりっぽい回答よ。当ゲームは適切なバランスの元うんちゃらかんちゃらって。一年もたってるのにクリアできないクエストが適切なバランスなわけないじゃない!」
若干興奮気味なリーファだが、バランス・ブレイカーなゲームで二年もクリアされなかったゲームをソレイユは体験している。デスゲームとなったSAO。その中にあるフィールドの一つ、ジェネシアス。それを体験しているソレイユからしてみれば、こんなゲームのグランド・クエストなんてわけないと思うのだが、引っかかるのは自種族の領主に聞いた王の言葉だった。
『あのクエストはクリア不可能だ』
どういう意味で
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