第二十一話 テスト返しって憂鬱だよな
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「トーゴ・アカジです。よろしくお願いします」
闘悟は黒板の前に立ちながら、自己紹介をした。
生徒達は知ってるよ的な視線を送ってくる。
まあ、あれだけの騒ぎを起こしたんだから、知られていても不思議ではない。
ここヴェルーナ魔法学園は、十歳以上なら誰でも入学試験を受けられる。
地球と違うのは、クラス分けが年齢でされてはいないということだ。
言ってみれば、大学みたいなところだ。
試験にさえ合格すれば、たとえ十歳でも、同様に合格した年上とでも同じ机を並べる。
ここではクラスとは言わずルームと呼ぶ。
ルームは一学年で五ルームある。
基本的には六年制なのだが、大学のように飛び級システムのようなものもあり、成績に応じてカリキュラムが削減される。
また、ルームごとに首に巻くチョーカーの色が違う。
ここの生徒は全員チョーカーが支給されて、着用が義務付けられている。
制服自体は、実は着用は義務付けられてはいない。
特に貴族出身の者達は、チョーカーこそ身に付けてはいるが、ほぼ私服だ。
ここの制服は白色のブレザータイプだが、闘悟は割と気に入っている。
王族であるはずのクィルも同じ思いらしく、着用して登校している。
さて、ルームの話に戻そう。
先程も言ったようにルームごとにチョーカーの色が決められている。
第一ルームである『オネスト』は青色。
第二ルームの『ブレイヴ』は赤色。
第三ルームの『オルビーディエント』は緑色。
第四ルームの『ウィズダム』は黄色。
第五ルームの『アンコンクェラブル』は紫色。
こんなふうに決められている。
ちなみに闘悟が所属するのは『ブレイヴ』である。
大体一ルームに三十人くらいいるらしい。
この『ブレイヴ』一学年も総勢二十七人だ。
「よ〜し、それじゃ〜トーゴくんは〜」
この舌足らずに話しているのが、このルーム担当教師だ。
名前はハロア・フォーエン。
外見は二十代前半に見える。
話し方通りおっとりしてそうな性格だ。
腰まで届くウェーブのかかった銀髪はなかなかに綺麗だ。
でも、話し方のせいで、全然大人っぽくは見えない。
二十代前半とは言ったが、十代でもおかしくはないと思う。
「ん〜と〜グレイハーツさんの〜隣ね〜」
どうやら、闘悟の座る席を決めたらしい。
闘悟は返事をして席に向かう。
「よろしくなクィル」
「はい、よろしくお願いしますです」
可愛らしい笑顔で答えてくれる。
席に座ると、やはりあちこちから視線を感じる。
ん〜ちょっと調子に乗って目立ち過ぎたかな?
すると背中にこそばゆい刺激を感じる。
どうやら、ペンか何か
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ