暁 〜小説投稿サイト〜
蒼き夢の果てに
第5章 契約
第61話 騎士叙勲
[8/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
らの砲火は存在しているはずなのですが。
 まして、同じように空を飛ぶ船に自らの水面以下の部分に潜り込まれた場合は、あっさりと撃沈される事を覚悟すると言う、非常に潔い軍艦と言う事なのでしょうか。

 固定化が施された物質同士がぶつかれば、元々の強度が弱く、更に、魔法を掛けた魔法使い(メイジ)の実力の劣る者の方が負ける。
 そして、この世界にも、おそらく衝角(ラム)を使用した突撃戦法は存在すると思うのですが。
 普通の海戦の場合、相手は同一水平面上での戦いですから、衝角戦闘を想定した場合は、横腹や、正面の装甲を厚くするなり、火力を上げるなりすれば良いのですが、空中戦の場合は、船底に関してもそれなりの防御力を施して置かなければ……。

 そんな、ガリアの将来と、現在起こりつつある、アルビオンとトリステインの空戦に思いを馳せていた俺の目の前で……。
 今まさに、水上から、一隻の船が空中に浮かび上がり、空中で、その帆と翼いっぱいに風を受けて進み始める。その姿は、確かに魔法の世界の光景。
 しかし、同時に矢張り確信する。この戦列艦の実際の戦闘時の実力と防御能力について。

 今、正に浮かび上がろうとする帆船の姿。そして、この目の前に有る空中の桟橋や、ラ・ロシェールで見た桟橋の立体的な形から、空海両用船で有ろうとも、空中専用船で有ろうとも、高度を自在に変える事が出来ると言う事が判りましたから。

 成るほど。ここから導き出される答えはただひとつ。この艦隊は見せかけ。ただ、数を並べて威嚇し、敵国に、ガリアに攻め込む事の愚かさを理解させる為だけに存在する艦隊と言う事ですか。
 ただ、その割にはお金が掛かり過ぎて居るような気がするのですが。

「イザベラに一式陸攻五十機と、その護衛用戦闘機の四式戦疾風か、紫電改の百機でも調達して来て、この艦隊の代わりに売りつけてやろうか。その方が余程、強力やし、対地攻撃能力や対艦攻撃能力も持っている」

 一式陸攻の翼の下には桜花ならぬ、空対空ミサイルでも付けて置けば、巨大な戦列艦数隻を喰う事だって容易いでしょう。それに、疾風や紫電改の翼の下にも同じような対空ミサイルは装備可能でしょうから、俺が考えて居る以上に対艦攻撃能力は高いはずです。

 もっとも、ガリアがホンキになって侵略戦争を開始しだしたら、困るのは俺自身の方ですから、流石にそれは行う訳には行きませんか。
 しかし、この飛空船が各国空軍の標準仕様ならば、コルベール先生が整備していた零戦は超未来の兵器で、あれが一機存在するだけで、敵。今回の場合はアルビオンの戦列艦数隻分以上の戦闘力を持っている可能性は有りますか。

 ウカツにサイドワインダーなどを翼の下に取り付けなくて、本当に良かったと言う事ですね。

「どちらにしても、ここの艦隊司
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ