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蒼き夢の果てに
第5章 契約
第61話 騎士叙勲
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内に、更に一人余分に存在している、と言う事に成りますから……。

 おそらく、常態的に俺に密着した状態で、その場に存在する事と成るのでしょうね。

「オマエ、砲術士官なのに、実家は竜騎士なのか?」

 そんな、この任務をさっさと終わらせないと、俺自身の理性のタガがぶっ飛んで仕舞いかねない状況に頭を悩ましていた時、俺をヴィルヌーヴ提督の元へと案内した若い甲板士官。確か、名前はジャック・ヴェルーニーだったかな。年齢は二十歳過ぎと言う感じですか。
 そのヴェルーニー海軍士官が、俺に対してそう、問い掛けて来た。どうやら、割と気さくな人物らしい。

 もっとも、砲術士官などと言っても、所詮はこの世界の臼砲の砲術士官ですから、大した知識は必要ないですし、そもそも、俺に訓練などが科せられる事は有り得ませんから、大丈夫だとは思いますけどね。
 それに、むしろ、弾込めなどの体力勝負の仕事だったと思いますから。この時代の船の大砲を扱う人間に要求された物は。

 いや、着弾点に水柱が立たない空中戦では、どうやって至近弾の判断をしているのか……。多少の興味は有りますか。

 まして、流石に、実際に訓練飛行にこのガリア両用艦隊旗艦が練習航海に出航する予定はなかったはずですし、その辺りに付いては北花壇騎士団が上手く取り計らってくれているはずですから大丈夫でしょう。

 多分、なのですが……。

「えぇ。一応、私も歩き出すよりも早く飛竜を扱うように訓練されましたから、おそらくマジャールの地以外の出身の竜騎士程度に飛竜を扱う事も出来ますが、私は次男ですから家を継ぐ事は出来ません。そこで、広く人員を募集していたガリア両用艦隊配属を希望したのです」

 正に立て板に水。口から出まかせをペラペラと喋り続ける俺。まして、その内容。並みの竜騎士程度に飛竜を扱う、と言う部分にウソ偽りは存在していないのも事実ですし。
 俺の正体は五本指の龍。これは、龍としての格は龍神クラス。元々、龍と言う存在の霊格が高い上に、更にその中でも龍神に分類される存在ですから、このハルケギニア世界に存在する三本指の竜を従わせる事など朝飯前。

 まして、直接、竜に対して俺の意志を伝える事が出来る【念話】も使用可能ですから、余程、自らの騎乗する竜と強い絆で結ばれている竜騎士でなければ、俺以上の竜使いに成る事は出来ないはずです。
 おそらく、俺が精霊と契約を交わせる以上、乗騎の能力が並みでも、ハルケギニア基準で超一流の騎士と飛龍の組み合わせが相手でも瞬殺出来るはず。

 俺の答えに、感心したように首肯くヴェルーニー海軍士官。
 そして、

「そう言えば、そんな話を聞いた事が有ったよ。マジャール侯が率いる竜騎士団は、子供の頃から飛竜と共に暮らして居て、騎士それぞれが、自らの飛
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