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東方守勢録
第十一話
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るんですが、今日は私一人ですね」

「そうなんだ……じゃあ」


俊司はふと立ち上がると、腰に添えていたナイフをぬきとった。


「手合わせ願えますか?」

「えっ!? でも……まだナイフしか持ってないんですよね?」


脱出した際に俊司のハンドガンは壊れていた。由莉香が使用していたハンドガンを使うなら、当然弾が必要だしスペルカードを使うと壊れる可能性が高い。


「ああ。でも、前に言ったよな?今度、近距離戦闘の練習もしようって」

「はい……じゃあ、今それを?」

「まあね。あとちょっと体がなまってるからちょうどいいかなって」

「……わかりました。ですが、手加減なしでいきますよ!」

「おう。よろしく頼む!」


こうして二人は、ひたすら特訓を続けた。
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