第九章
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が何故かというと。
「わしも市役所のあの娘と遊んだし夜になれば酒場の女の子もいる。それに八百屋のあの娘もな」
彼も彼で楽しくやっているのだった。
「お互い様だ。それで言うのは止めておくのが流儀だ」
「今回は失敗したが次がある」
イニーゴも彼は彼で言うのだった。
「あの奥さんもまんざらではないしな」
「では皆さん」
最後にトルケマダがここにいる者全員に明るく声をかけた。
「夕食は皆で。如何ですか?」
「ええ。それじゃあ」
コンセプシオンが明るく笑って夫の言葉に応える。
「今から用意をするわ」
「皆で明るく楽しく」
トルケマダはまた言う。
「それがスペインの時の過ごし方ですから」
皆笑顔で彼の言葉に頷く。のどかで明るいスペインの昼下がりであった。
スペインの時 完
2009・8・15
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