黄巾党と介入者
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た。お前あの時の奴」
「く、やっぱり誤魔化しは無理だよね!」
恋がパーカーの男を睨むと同時に、パーカーの男が身の丈ほどある大刀を俺に降り下ろした。
「そう言うことか、張角は後ろの……ピンク髪の女だな?」
降り下ろされた大刀を避け、距離を取ると四人を見ながら適当に言ってみると。
「ち、違うもん! わ、私は張角何かじゃないもん!」
真顔で言っているのだが、目を反らしながら怒鳴っているよ。全くバレバレだよ阿呆が。
「まぁ、首領ではしょうがない。恋手を出すな」
「…………(コクッ)分かった」
恋を下ろし、俺は拳を構える。対するパーカーの男も大刀を構えているのだが。
「どうした? 震えていては後ろの三人は守れん」
大刀を持つ手が若干震えているのか、大刀が僅かに揺れているのが分かる。あれでは、本気で人を殺したことのない素人と同じだ。
力量の差が分かっていて、大刀を向けているのせいなのか。それとも単に人を殺したことがないだけか。
「僕は守らなければいけないんだ!」
「うむ、勢いはよし」
大刀を真っ正面から降り下ろしたが、俺はそれを鉄塊状態で腕を交差しガードする。
「堅い! ただの腕じゃない。だけど!」
じわじわと少しずつ、俺が押され始めてきた。中々力もあるようだな。
「流石、でかい大刀を使っていることはある。スピードのほうはどうかな?」
「っ! 危ない危ない」
大刀を無理矢理弾き、地面を蹴り男の目の前まで移動し暗殺刀の刃を、首に刺そうとしたがギリギリ首を右に傾け避けられた。
距離を取り様子見をしてみるが、男は動かず大刀を構えたままその場にいる。
「そこそこの腕は有るか」
「くそスピードを上げる! 行くぞ彩鬼!」
男が叫び大刀の刀身が青く光った瞬間、男は俺の直ぐ前まで迫って来ていた。
「ほう面白い武器だな」
右手に深紅の槍を出現させ、真一文字の斬撃を槍で上手く受け流し槍を構える。
「え!? 槍何て何処に」
「考えてる暇はねぇぞ!」
槍何かさっき雑魚相手に使った以外、大して使ったことはないが、恋や張遼のやっているみたいに、突きを連続で放つ。
「はや、早い! これが武将の力?」
「まだまだスピード上げるぞ!」
「…………待って剛鬼!」
ひたすら見よう見まねの突きを放って遊んでいると、恋が俺を呼び止めた為に槍を向けたまま後ろに退く。
「何だ恋? どうした?」
「…………曹の旗が近くに来る」
恋に言われた為に男の後ろを見ると、小さく曹の旗が見えた。曹操がこっちに向かってくるか。
「ち、時間切れか。行くぞ恋」
「…………(コクッ)」
「待て!」
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