黄巾党と介入者
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い為尚更な。
目に見える範囲に、数十人ほど戦意を喪失した奴等がまだ、俺に向け弓を構える。
「構える=戦意があると受け取っていいんだな?」
空中を月歩で蹴りながら地上に降りると同時に、地面を蹴り残った兵士に槍を刺し斬で斬り裂き殺す。
兵士は反応出来ず、一瞬で周りは死体の山となり戦闘は終了した。槍を消し斬を鞘に納める、全く何と他愛ない戦闘だろうか。
「他の所も、もう終わってるだろう」
死体の山から抜け出し、月歩で空中に行こうとした瞬間背中に重みを感じた。
「…………剛鬼、大丈夫。怪我ない?」
重みの正体は恋であり、どうやら俺が心配で一人先行して来たのだろうか? 全く大丈夫と何度も言っただろうに。
「恋か、大丈夫俺は無傷で敵は全滅だ。それより恋、部隊はどうした?」
「…………音々に任せてあるから大丈夫」
部隊放置して、単独行動じゃないならまだましか。陳宮なら何とかしてる筈だろうし。
「まぁ丁度いい、少し敵を追うぞ」
「…………!?」
恋の足と背中に腕を通して抱き上げ、俺は月歩で恋と共に上空を駆ける。
「…………剛鬼、凄い。空も飛べる?」
「飛んでるわけではないよ、これは氣の応用だからな」
上手く説明出来んがこれも氣を使った応用である。空中に浮けるというのは、どの状況でも実に便利だ。
暫く月歩で空中を移動しながら、地上を見ていると四つの人影を見つけた。黄巾党から逃げている一般人だろうか?
「…………あの人影一人違う。強い」
恋も人影を見つけたらしくそう呟く。確かに何か一人だけ強い氣を感じる。
「降りるぞ恋」
「…………(コクッ)」
恋が頷くのを確認した後、俺は月歩で下降を始めて四人組の前に降り立った。
「な、何!?」
「ひ、人が女の子抱えて降りてきた!」
「姉さん、今はそんなこと言ってる場合じゃ」
ピンク色の長めの髪をした女と水色? のような色の髪の女は、驚きながら俺と恋を見る。薄紫? 色の髪の眼鏡をかけた女は警戒しながら俺達を見る。
一般人にしては、派手な格好……とは恋を見る限り言えないな。何処かアイドルを思わせる格好みたいだ。
「三人共下がって、……一体空から僕達に何の用ですか?」
一番前にいた、白いパーカーを羽織った男が俺と恋を見る。ふむ、コイツは俺と同じだな。
「黄巾党の首領、張角を探しているんだが何処かで見なかったか?」
訪ねてみると、男と女三人は同時に首を横に降り口を開いた。
「わ、私達黄巾党から逃げてたんです!」
「僕は彼女達を守る為に、同伴しているんです」
ピンク髪の女とパーカーの男がそう言うが、……逃げてるにしては何かな。
「…………思い出し
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