第十八話 フラグって何気なく立つよな
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「お、来たな」
闘悟達が王の間に到着すると、ギルバニアと大臣のベアンがいた。
「どうかしたのですかお父様?」
「ああ、お前達というかトーゴに話があってな」
「オレにですか?」
すると、ギルバニアがニヤッとする。
この顔は何か企んでる表情だ。
そうクィルは思った。
「トーゴ、お前勉強に興味があるか?」
「勉強……ですか?」
「そうだ」
「一体どういうことなのですかお父様?」
「いやなに、もしトーゴが勉強したいっていうなら、その環境を用意してやろうと思ってな」
これは……もしかして?
あれ? さっきの話でフラグが立った?
「どんな環境を用意して下さるんですか?」
何となくこの先の展開には予想できたが、一応尋ねてみる。
「……学園に行ってみる気は無いか?」
ああ……フラグ回収しましたと。
いや、だが今回の場合は願ってもない。
闘悟はワクワクするのを感じた。
「あります」
「よし、なら通え」
今度は嬉しそうにニカッと笑う。
クィルは驚きを隠せず口が開いたままだ。
「三日後、トーゴにはヴェルーナ魔法学園に通ってもらおう」
「クィル姫と同じところですね?」
「なんだ、知ってたのか? まあそうだ。クラスも同じにしといたから、分からんことがあったらクーに聞け」
「分かりました」
「ということだ、クー」
「……あ、はいです!」
現実に引き戻されたようにビクッとする。
「トーゴのこと頼むぞ?」
「わ、分かりましたです! 誠心誠意頑張らせて頂きますです!」
クィルは真剣な表情をして意思表明(いしひょうめい)をする。
クィルの気負い方を見て思う。
そんな嬉しそうな顔するなんて、学園ではもしかして友達とかいないタイプなのか?
それなら、オレが行くことに喜びを表すのは分かる。
もうオレ達は友達だからな。
「普通なら編入試験があるんだが、まあ、トーゴには必要ねえだろ。何てったってうちの騎士団長を圧倒するんだからな。頭もどうやら、相当に切れるようだしな」
編入試験か、ちょっと受けてみたかったかもな。
ハッキリ言って、どんな試験をするのか興味があった。
でも、受けないでいいならそれに越したことはない。
多分ベアンかそこらが裏に手を回して、推薦してくれたんだろうな。
さすがは一国の王。
だが、そんな裏口入学的な方法で学園に通うことになるとは、地球では考えられなかっただろうな。
「ところで一つ聞いてもいいですか?」
闘悟が手を挙げて質問をする。
「何だ?」
「学園に通うに当たり、気をつけるこ
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