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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-18老人と若者
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ば、いいかな」
「いや、それはやめましょうよ。ぼくが、怒られます」
「どうして?」
「いや……そもそも、なにを疑うつもりなんですか?」
「……なにも、ないね?」
「でしょう。やっぱり、それはやめましょう」
「うん。そうね」


 パトリシアの手入れを終え、手を洗い、食堂に向かう。

 顔を揃えた一行に、改めてブライが自己紹介する。

先程(さきほど)、そちらのお三方(さんかた)には申しましたが。サントハイム王室顧問にして、アリーナ王子の教育係。魔法使いの、ブライと申す。この(たび)は、(やまい)()せる仲間のため、薬を取りに行かれた王子のため、お(ちから)()え頂けるとのこと、(まこと)(かたじけな)い。どうぞ(よろ)しく、お頼み申す」
「あらまあ。そんなお話でしたのね。ご病気なんて大変ですわね、お察ししますわ。それなら、パデキアを取りに行くことになるのかしら。」
「よくご存じですの。ところで、お名前は、なんと(おっしゃ)るのか」
「あらやだ、ごめんなさい。まずは、自己紹介ですわね。あたしは、エンドールの武器屋の妻、主婦のトルネコといいますの。万病(まんびょう)()くという薬草、パデキアのお話は、今日、町で聞きましたのよ。ソレッタに、あるそうですわね。」
「トルネコ殿ですな。お噂は、かねがね。その通り、王子はソレッタに、パデキアを取りに行かれたのです」
「では、私たちも自己紹介を。占い師のミネアといいます。回復と補助の魔法と、武器を少し使えます。どうぞよろしくお願いします」
「ミネア殿ですな。回復魔法の使い手とは、助かりますな。()せっておる仲間が、我らの使い手でしたゆえ」
「オレは、マーニャ。芸人だ。ミネアの奴は、弟だ。独学(どくがく)だからばあさんほどではねえだろうが、攻撃魔法が得意だ。よろしくな」
「マーニャ殿ですな。ふむ……かなりの素質(そしつ)の持ち主とお見受けする。わしとは、適性(てきせい)のある系統(けいとう)が違うようじゃの。相手によって、使い分けができますの」
「わたしは、ユウ。わたしも、回復と攻撃の魔法が少し、使えるけど。みんなほど得意じゃないし、まだ魔力が少ないから。剣で、戦ってます。よろしく、お願いします」
「ユウちゃん、じゃの。攻撃の魔法とは……僧侶(そうりょ)や神官のものでは、無いようじゃの。それでいて、回復の魔法も使え、剣も振れるとは。(たぐ)(まれ)なる素質じゃの」

 自己紹介が続く中、黙り込み、考え込んでいたホフマンが、意を決したように口を開く。

「ぼくは、砂漠の宿屋の息子、ホフマンといいます。ぼくは、……みなさん。突然、こんな場で言い出すのは、どうかと思うんですが。ぼくは、いずれは親父の跡を継ぎ、立派な宿屋になるのが夢でし
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