暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-18老人と若者
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
うちに(さだ)まり、改めて三人を()()える。

「そうじゃの。そこまで言って頂けるなら、お話ししましょうぞ。実は、共に旅する仲間が、重い(やまい)()せってしまったのですじゃ。わしらの主人、アリーナ王子様が、ひとりで薬を取りに行かれたが、心配で心配で……。」
「仲間が。病気。アリーナ、王子様。」
「……お(ぬし)たちを、心あるお(かた)とお()()けした!どうか、アリーナ王子を探し出し、手助けをしてやってもらえんじゃろうか?」
「アリーナ王子様ってえと、武術大会で優勝したって、あれか。サントハイムの。……手助け、()るか?」
「いくら強くても、ひとり旅ではなにがあるかわからないからね。それは、心配だろう」
「今のとこ、目先(めさき)の目的はねえからな。行っても、いいか」
「そうだね。ユウは、どうしたいですか?」
「わたし。助けたい。」

 ミネアの問いに、少女は迷い無く答える。

 更に、問いを重ねるミネア。

「どうして?ユウが、私たちが、なんでも()()い込む必要は、ないのですよ」
「おい、ミネア。どうした、急に」
「仲間が、病気だったら。わたしも、助けたいって思うから。おばあさんも、アリーナ王子様も。同じだと、思う。助けられるなら、見捨てたくない。」
「ユウが、そうしたいのですね?必要では、なくても。」
「うん。」
「そういう話か。んじゃ、決まりだな」
「おお、ありがたい!では、このばあやめもお(とも)しますぞ!」
「え?おばあさん、が?」

 老婆の申し出に、戸惑う少女。

 マーニャとミネアも続ける。

「仲間が病気なんだろ?別に、待ってていいぜ。オレらも、まだ他にいるからよ」
「王子様のお顔がわからないから、来てもらえれば助かることは、ありますが。無理はなさらないでください」
「なんの。仲間のことは、宿の者にでも頼んでおけば良いこと。どうせわしがおっても、何もできぬのです。ただ王子の帰りを待ち身を案じ、日々衰弱(すいじゃく)する仲間に手を(こまね)いて、やきもきするのは疲れましたでな。これならば、追いかけたほうがマシというものです。わしも、サントハイムにこの人ありと(うた)われた魔法使い。王子のお顔を知らせる他にも、お役に立てましょうぞ」
「おばあさんは、強いの?」
「若い者には、まだまだ負けぬよ」
「王子様も、強いのよね。……なら。大丈夫、かな」
「では、よろしくお願いします」
「ふむ。わしは、サントハイム王室顧問(こもん)にして王子の教育係、ブライと申す者。よろしく、お頼み申す。わしはひとまず、宿の者に仲間のことを頼んで来ますゆえ。詳しい話は、また後程(のちほど)
「うん。よろしくね、ブライ、さん」
「後でな、ばあ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ