ALO編
episode2 思い出の行方2
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行きついた事態も少なくない。いや、でもこっちから喧嘩売ったりは……していたかもしれん。ずんずん墓穴を掘っているような……。
いやでも、まあ、少なくともこの世界では、俺は三のプレイヤーではない。
しいて言うならば。
「一、かな…?」
「ええーっ!? なに、キーボードとか打つの!? それとも格闘技関係の仕事してるの!?」
ああ、なんか知らんが話の流れ的に仕事に持って行けそうだ。それならそれでいい。聞きだしたい情報だってあるのだし。俺はある程度のぼかしを入れて自分の仕事を簡単に告げた。即ち、この世界には取材で来ており、これからいろいろな場所を旅してスクリーンショットを取って回るつもりだということを。そして、聞きたかった情報の一つを問いかける。
「プーカは、他の領の街って入れるのか? なんでも対立種族だと出入りが制限される、なんてのを聞いたんだが」
「ああ、それなら大丈夫だと思うよ! プーカは種族的に……っていうか、主に「二」の人達が自分の作った歌とかをいろいろ売りに他の街にいくこともあるから、基本的に立ち入り禁止、ってのはないよ! あ、でも、入ったらキルされるかも、ってのは」
「それなら逃げればいいんだろ? 問題ねえよ」
あの世界、俺は非力アバターだったこともあって、こちらからは毛ほどの傷もつけられない相手から逃げまわるのは結構得意だった。例え向こうがコードに保護されていても、逃げるだけなら問題なくこなせる自信がある。
(それにこの世界は、あの世界とは違うからな)
殺されても、死にはしない。
俺のストレージ内の「アレ」のせいでまだ死ぬかもしれないという思いはあるが、まあ、死んだら死んだ時考えればいい。今更迷ったって仕方無いし、俺が森で殺した連中はちゃんとリメインライトで帰っていっていた。
「じゃあ、すぐに行くの?」
「んにゃ、まずはこのプーカ領で遊んでるつもりだ。まあ、二、三日で出ていくと思うがな」
「んっと、じゃあ、さ、あの、」
「ああ、そうだ、もう一つ」
モモカの言いだそうとした言葉を遮る。
それを言わせると、俺のもう一つの目的……いや、「真の目的」に多大な影響を及ぼしてしまうから。正直、部外者を巻き込みたくない。だから早いところ切り上げるべく、言葉を紡ぐ。
「この世界、倉庫とかあるか? お金はかかっても構わないんだが」
もう一つ、「真の目的」の為の質問を口にした。
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