暁～小説投稿ｻｲﾄ～:DQ4TS　導く光の物語（旧題：混沌に導かれし者たち）　五章 5-17商人の町へ

暁～小説投稿ｻｲﾄ～

DQ4TS　導く光の物語（旧題：混沌に導かれし者たち）　五章

五章　導く光の物語
5-17商人の町へ
[4/7]

ンが慌てて止める。

「待ってください！商人の口笛は、魔物を呼ぶ特技なんです！」
「あらまあ、そうなの。なんの役に立つのかしら、それ。」
「……なんでしょうね？」
「魔物と積極的に戦って、経験やお金を稼ぎたいときには、役に立ちますね」
「そうか！さすが、ミネアさん！」
「そうねえ。商人には、あんまり必要そうもないけれど。みなさんと一緒なら、お役に立てることもありそうね。そのうち、試してみましょう。」
「そうですね。それは今度にして、まずは町を目指しましょう」
「五人でぞろぞろ歩くのか？やりづらそうだな」
「そうだね。ひとりくらい、馬車で待機してたほうがいいかな」
「なら、ホフマンだな」
「ええっ？どうしてですか？」
「姐御には、先導してもらわねえといけねえし。オレらの今んとこの目的は、嬢ちゃんを育てることだからな。放(ほう)っといて、オレらが休むわけにもいかねえ。馬車の操作も外で引くより、乗って手綱(たづな)を取るのがやりやすいだろ」
「……そうですね。わかりました。みなさん、すみませんが、外のことはお願いします」
「うん。馬車を、よろしくね」
「はい！任せてください！」
「兄さんが……！なんだか、まともなことを……！」
「おい。どういう意味だ」
「早く、行こう」
「そうね！では今度こそ、まいりましょう！」

　トルネコの先導で、町を目指して南下(なんか)する。

　戦闘時には、馬車のホフマンに代わり、トルネコが盾(たて)役(やく)として、前に出る。
　技術面ではホフマンに劣るが、体力と力に優(すぐ)れるトルネコは、魔物の攻撃も動じず受け止める。

　トルネコが攻撃を防ぐ間に少女が素早く攻撃を仕掛け、トルネコも合間(あいま)を見て加勢する。
　魔法は使わないものの、兄弟も攻撃に参加し、難(なん)なく敵を退(しりぞ)ける。

「姐御が入って間(ま)もねえが。手慣れたもんだな」
「うまい連携(れんけい)だね」
「ユウちゃんが、合わせてくれてるのね。あたしは目の前のことで手一杯なんですけれど、なんだか、うまく噛み合うのよ。」
「トルネコも、戦い慣れてるから。動きが読めるし、合わせやすい」
「簡単に言うな」
「ユウは、すごいですね」
「ううん。まだまだ、弱い」
「力も、順調に付いてきてますし。技術は元々あるし、強くなってますよ。」
「うん。旅の経験って、すごいのね。……もっと、早く」
「ユウ。あなたを旅に出さなかったのは、村のみなさんの判断です。そうするのが一番いいと、みなさんが思ったのです。」

　少女の言葉をミネアが遮(さえぎ)り、マーニャとトルネコも同意する。

「だな。力だけつけりゃいいってもんじゃねえんだ。嬢ちゃんみてえなガキは、もっと親にでも甘えてていい時期なんだか

[8]前話 [1]次 [9]前最後最初 [2]次話

※小説と話の評価する場合はログインしてください。

[6]

[0]目次に戻る

暁～小説投稿ｻｲﾄ～
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ

2025 肥前のﾎﾟﾁ