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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-17商人の町へ
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あ!南に行きましょう!南のミントスの町には、海に詳しいお年寄りがいて、すごい地図を持っているって話ですのよ!」

 トルネコが高らかに宣言し、(かじ)を切る。

 晴れ渡り()み切った青空の(した)、深い紺碧(こんぺき)に輝く水面を滑り、船は南に針路(しんろ)を取り、海を()く。



 陸には陸の、海には海の、魔物がいる。
 前衛(ぜんえい)が攻撃するならある程度引き付ける必要があるが、大量の魔物に甲板(かんぱん)に乗り込んで来られては、船が難破(なんぱ)するまでのことは無いだろうとは言え、派手な攻撃呪文が使い(づら)くなり、苦戦を(まぬが)れない。

 身軽で、自身が攻撃呪文を使うマーニャが、見張り台に立つ。

「この程度の高さなら、すぐ降りられっからな。見てねえもんを言われるより、自分で見て()ったほうが早え」
「そう。疲れたら、代わるね」
「おう」
「日射しが強いですから。ユウは、日焼け止めを塗っておいてくださいね。ひどいと、火傷(やけど)のようになりますから」
「うん、わかった」
「オレも、一応塗っとくか。白い嬢ちゃんと違って、そうひどいことにはならねえだろうが。見た目が資本(しほん)だからな」
「ぼくだと、防具を着けて登り()りするのは、()()()りそうです。やろうとしても、かえってご迷惑になりそうですね。下で、力仕事でもしてたほうがいいですね」
「ホフマンさんは完全に前衛ですから、それがいいですね。ふたりが見張りにつけないときは、私がつきましょう。ふたりほど身軽には動けませんが、真っ先に前線(ぜんせん)に出る必要はないですから」
「あたしは、ちょっと登り降りはむずかしそうねえ。できなくは、ないだろうけれど。」
「姐御は、舵があるだろ」
「そうねえ。ずっとついてる必要はないけれど、(ほう)ってもおけないものね。みなさん、悪いけど、見張りはお願いしますね。」
「っと、来やがった。南西から、五体だ。全部吹っ飛ばすほどでも、ねえか。とりあえず撃つが、来たら頼むぜ!」

 マーニャが見張り台から、ほとんど飛び降りるようにしてロープを伝って降り、まだ遠い魔物の集団に初級の爆発魔法、イオを放ち、体力を削る。
 少女とホフマンに、舵を固定して離れたトルネコの前衛組と、物理攻撃にも参加するミネアが、それぞれの武器と盾を構えて待ち構える。

 魔物の群れが、甲板に(あし)をかけ、乗り込もうとしてきたところを、先制(せんせい)して斬り付ける。
 既に魔法で体力を削られていた魔物たちは、()えなく倒れる。

 倒れた魔物から、戦利品を回収する。

「あんまり多けりゃ、悠長(ゆうちょう)にやってられねえが。大体(だいたい)、こんな感じだな」
「そうだね。戦
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