第一章
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「それトルケマダさんに頼みたくて」
「旦那なら今出て来るわ」
コンセプシオンはこう彼に離した。
「今御飯を食べ終わったから」
「そうなんだ。じゃあすぐに」
「けれど今日は無理よ」
ところがコンセプシオンは今度はこんなことをラミーロに言うのであった。
「今日はね」
「それはまたどうしてなんだい?」
「今日亭主は市役所に行かないといけないから」
だからだというのである。
「それにね」
「それに?」
「今私の部屋に時計を入れてもらっているのよ」
こう彼に話すのだった。
「だから今日は暇がないわ。悪いけれどね」
「じゃあ帰れっていうのかい?」
「悪いけれどそうよ」
結局言いたいことはそういうことであった。
「だからまた明日来てね」
「やれやれ。困ったなあ」
ラミーロはそれを聞いて諦めて帰ろうとする。コンセプシオンはそんな彼を見て何故か口元を笑わせていた。その彼女の後ろにあの男トルケマダがやって来た。
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