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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第19話 バルトの悩み、なのはの思い
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声をあげてしまった。
「関係もなにも、ただ単に知り合いって感じだ」
「………本当に只の知り合いですか?」
「………そうだ」
(嘘はついていない。バルト・ベルバインにとってカリムは只の知り合いだ)
心の中でそう言い聞かせながら表では何とも無いような様に装いそう告げた。
「でも良く2人っきりでお茶会しているみたいじゃないですか」
「そりゃ、カリムの入れるお茶は旨いからな」
「………カリムさんも楽しみにしているみたいですけど?」
「それは俺の知った事じゃない。それに………」
「それに………」
「アイツはただ単に懐かしんでるだけなんだよ………」
「どういう意味です?」
「懐かしの亡霊に会うことにな………」
なのはにとってその言葉の意味は当然分からない。
ただその物言いがカリムの事を深く理解しているように聞こえて無性に腹が立った。
そしてそれと同時に感づいてしまった。
バルトが無意識ながらもカリムの事を大事に思っていることを………
「分かりました、もういいです」
そう言って立ち上がるなのは。
「なのは?どうしたんだいきなり?」
流石のバルトもそんななのはの行動を不審に思い取り敢えず腕を掴んだ。
「………離してください」
「一体何なんだ。呼び出したかと思えば勝手に帰ろうとするし………最近のお前はどこかおかしいぞ?昨日の事もそうだ、一体どうしたんだ?」
「もういいです。私がバカだったんです。分かっていた事なのに期待して………」
「期待………?」
「もういいです、今日は付き合っていただきありがとうございました」
そう言ってなのははバルトの手を払い、走り去ってしまった。
「何だったんだ?………それに………」
バルトは気がついていた。
走り去る直前にたまたま見えた瞳に小さく光る雫に………
「泣いていたのか………?」
バルトの問いに答えるものは誰もいなかった………
「あれ?何かなのはさん走り去っていったけど………」
「何かあったのかしら………?」
「確認したいが、これ以上近づいたらバルトさん気がつくからな………」
「はやて、何か走り去ってるけど………」
「あり?うまくいっていたんちゃうの?」
この5人には会話は聞こえておらず、悶々としたまま各々の部屋に戻るのだった………
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