彼と彼女の出会いはきっと偶然ではない。
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ん?俺達文芸部なんて入って何するんだ?』
俺が比企谷の推理を絶讃し、文芸部で何をするのか疑問に思っていたら雪ノ下は鼻で笑いながら俺達を小馬鹿にした表情で
「フッ、はずれ」
「……」
『……こんの女…』
こいつ本当に性格悪いな、マジで外見と中身が一致してないんだけど。
比企谷なんか余りにイラッとしたのか無言だぞッ?
『じゃあ、何部なんだよ?』
どうにかして怒りを抑えながら尋ねると
「今、私がこうしている事が最大のヒントよ」
と雪ノ下はどうにも要領を得ないヒントをだしてくる。
ヒントと言われても全然分からん、やっぱり文芸部じゃね?と半ば投げやりになりつつ考えていると。
「……降参だ、さっぱり分からん。春夏も降参だろ?」
『あぁ、悔しいが』
比企谷が降参し、俺も続いて降参する。
つーか、こんな意味の分からないヒントなんてヒントって言えなくね?ノーヒントで正解を導きだせとかマジ無理ゲーだからね?
「春夏君、比企谷君……女の子と話したのは何年ぶり?」
「……そう、あれは確か……」
どうやら比企谷は違う世界にトリップしたようだ。
それより年単位で聞いてくるとか、雪ノ下が俺達をどういうふうに見ているのかが分かった気がする。
『年単位で聞くなよッ?俺なんか平塚先生と毎日話しているんだからな?』
「どうやら、春夏君の残念な頭では私の言葉の意味が分からないようね。ごめんなさい、あなたの残念な頭を理解出来ていなかった私が悪かったわ」
『お前…今凄い爽やかな笑顔で凄い暴言吐いてる事に気付いてる?余りに自然に暴言を吐くもんだから一瞬マジで俺に謝ってんのかと勘違いしちゃったからな?』
「あなたに分かりやすく言うと、同年代の女の子と話したのは何年ぶりか、という事よ」
『あくまで俺達が年単位で女の子と話していないと断定してるんだな……でも残念でしたー、小町ちゃんって言う可愛い女の子としょっちゅう会話してるから』
俺の言葉を聞いた雪ノ下は驚愕したかのように目を見開く。
あれ?そんなに驚かれると本気で傷つくんだけど…
「おま……俺の可愛い妹は絶対にお前何かにやらんからな?」
さっきまでトリップしてた癖に小町ちゃんの話になった瞬間、現実に帰還するとかシスコンめッ?
見ろ、雪ノ下が驚愕から一転、可哀想なものを見るかのように俺を見てくるじゃねーか?
『……何ですか?お兄さん』
「お前に兄呼ばわりされる筋合いは無い」
『え?でも小町ちゃんが「秋人君がどうしてもって言うならお嫁さんになってあげても良いよ」って三年位前に言ってたけど』
「その笑えない冗談はやめろ、マジで不安になっちゃうだろうが?」
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