彼と彼女の出会いはきっと偶然ではない。
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「まぁ、先生の依頼であれば無碍には出来ませんし……承りました」
雪ノ下がほんっとうに嫌そうな顔でそう言うと平塚先生は満足げに微笑む
「そうかそうか、では後は頼むぞ雪ノ下」
とだけいい平塚先生はそのまま帰ってしまった。
ぽつんと取り残される俺と比企谷。
……なにこのラブコメ展開?
しかし、過去何度もこの様な展開に遭遇し高度に訓練された俺達は今更このようなラブコメ罠に引っかかりはしない。雪ノ下も仮にも女子である以上、リア充イケメン(笑)にのみ興味を示し、清くない男女交際をする輩のはず。
…つまり全世界の非モテ男の敵である。
取り敢えず俺と比企谷は雪ノ下を威嚇してみる事にした。
『「がるるるるッ?」』
俺達が一生懸命、威嚇していると雪ノ下はまるで汚物でも見るかのような目で
「…はぁ、そんな所で気持ち悪い声をだしてないで座ったら」
『ヒッ?す…すみません』
「ぇ?あ、はい」
な…何なのアイツ、人殺しの様な目で睨みつけてきたんですけど?
俺と比企谷は心底ビビりつつ椅子に座る。
雪ノ下は俺達が椅子に座るのを確認するとまた本を読みだした。
…こいつ黙ってればすげー可愛いのにな。
っと雪ノ下をじぃーと眺めていたら、俺の視線が不愉快なのか。
「何か?」
と不機嫌な顔で尋ねてくる。
『ん?悪い、どうしたものかと思ってね』
「何が?」
雪ノ下の疑問に答えたのは意外にも比企谷だった。
「俺達、何の説明も貰ってないんだよ。そもそもここ何部なんだ?」
比企谷の問い掛けに雪ノ下は、目をスゥッと細め読んでいた本をパタンッと閉じる。
「そうね、ならゲームでもしましょうか」
「は?ゲーム?」
『何のゲームだ?』
「ここが何の部活か当てるゲーム、さてここは何部でしょう?』
美少女とゲームとかもはやエロ要素しかないが、生憎と雪ノ下は外見こそ完璧美少女だが内面が悪魔超人だからなぁ。
っと割と本気で残念がっていると、比企谷がその中身が空っぽの頭で必死に考えているのか
「他に部員とかいるのか?」
と真面目に問い掛ける。
「居ないわ、私1人だけよ」
ちょっと待て、1人だけで部活って設立できるのか?もしそうなら俺は《リア充殲滅戦線》略称R・S・Sを設立するぞ?
勇敢なるぼっちよここに集まれッ?的な
比企谷は部員が1人と言う雪ノ下の言葉から答えを導きだしたのかドヤ顔で
「文芸部だろ?」
「へぇ、その心は?」
「特殊な環境、機器を必要とせず1人で活動でき部費を必要としない。それにお前さっきから本を読んでいたからな、文芸部意外ありえない」
『そっか文芸部か?比企谷、なかなかの推理だな…
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