新生、会話、驚愕、起きる者
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みるとそれなりに長いけど、あなた達にしてみるとかなりの年月よね」
「―――本当だよ。僕は生命力の完全コントロールや裏技。彼は不死の化物と言われている、殺されない限り死なない不老長寿。この日をどれだけ待ったのやら」
暫らく沈黙が続いたが桜華は踵を返した。
「じゃあ、僕は帰るよ。色々と準備しないといけないしね」
「そう。あなたも若くないんだから気を付けなさいよ。限界が近いんだから」
「ああ。もうボロボロの体を酷使しているから、いつポックリ逝くか分からなくて怖いんだよ。では、また会えたら会いましょう」
そう言い桜華は消えていった。
◇ ◇ ◇ ◇
蓮華が神殺しと成った同時刻、御剣邸の地下深くに、封を掛けられた人一人が入れる棺が在った。
その封が解かれ、棺の蓋が開いた。
そして、そこから出てきたのは、紺色の髪をし、執事服を着た青年であった。
「私が起きたと言う事は事態が動き出しましたか。やれやれ、忙しくなりますね」
その青年は棺から出ると上着を脱いだ。
「汚れた服では『王』となる方に見せられませんからね。さて、新しい服は何処ですかね?」
「貴様、誰だ?」
アテナが部屋の扉を開け、そこに立っていた。屋敷の異変を感知して来たのだ。
「おや?この気配。何故神が此処に……ああ、思い出しました。まったく桜華様の未来視はよく当たるものですね」
そう言いながら一つのクローゼットを開き、上着を着る。先の古く汚れている服よりはマシと考え着たのだが、こちらも少しだが汚れており、所持している服は洗濯しておこう、と考えていた青年であった。
そしてアテナの方に体を向け、礼を取った。
「智慧の女神である貴女からして見れば私は人に見えない者。しかしながらその在り方は人のそれ。御剣家専属執事_シリウス・F(フォルベルツ)・マクラーゲンと申します。以後お見知りおきを__落魄せし女神様」
人の手によって化物へと変えられた元人間はそう言いながらかつての神々の女王に礼をしたのであった。
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