ALO:フェアリィ・ダンス〜両刃の剣と天駆ける龍〜
世界樹へ《2》 迫る邪悪
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「改めて自己紹介を。私はグリーヴィネスシャドウ。《グリヴィネ》とお呼びください。発音が難しければ《グリウィネ》とお呼びください。それ以外の短縮形・それ以外の短縮形は一切認めておりません」
グリヴィネはそう名乗り終えると、自身も話に加わりたい、と申し出た。
「もちろんだ。今は人手が多い方がいい。よろしく頼む」
「ありがとうございます」
ティールが応じると、グリヴィネは頭を下げ、話の輪に入ることになった。
「…セモン」
「ん?」
「グリヴィネ…だっけ?シャノンの妹って…」
「ああ。最近あまり見かけなくなったけどな、小さいころはよく陰斗について回ってたな。ゲームもうまくてなぁ。そうか、鎌装備はグリヴィネの得意武器だっけ」
「……話を聞く限り、どうやら《プレイヤーのモンスター化》という問題について話し合っていたのですね?」
「その通りだ。あそこにいるセモン君とコハクさん…ああ、グリヴィネさんとは知り合いなんだっけか。で、そのお二人の友人が、モンスター化してこの町を荒らしてたんだ」
「…なるほど。そのモンスターは、世界樹の方に飛んで行ったと?」
「ああ。できれば追いかけたいのだが…私たちはあいにくこれよりシルフ・ケットシーの同盟調印式の護衛にいかなければならない。そこでだ。来てくれてそうそうだが、グリヴィネさんと、セモンさんとコハクさん、この後なにも予定がなければ、世界樹の方に行ってみてくれないか」
「おう、いいぜ。つーか最初からそのつもりさ!」
「分かりました」
「よろしく頼む」
こうしてセモン・コハク・グリヴィネの三人は、世界樹へ向かうことになった。
ティールたちは別のルートで《蝶の谷》へと向かった。
*
「セモンさん、そのモンスターというのは…ハザードさんの事、ですね?」
「……何で知ってるんだ」
「セモンさんの知り合いと言えば、ハザードさんしか考えられません。それに、このゲームの管理者である須郷伸之…オベイロンにとっては、秋也さんは茅場晶彦への人質となりえるからでしょう」
「!?」
「どういうこと、それ!」
続きは飛びながら話しましょう、といって、グリヴィネは翅を広げた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ」
「?…どうかしましたか?」
「あの…ごめんね、私たち、まだ飛び方よく知らないのよ」
「ああ…それなら簡単です」
グリヴィネはセモンとコハクの背後に回ると、二人の肩甲骨あたりに触れた。
「ここから、仮想の骨が伸びていると考えてください。それを動かす感じです。それと、この《飛行》では、イメージを強く持つことも大事です。空を飛ぶために翅を震わせる、そんなイメージを持って、翅を動かして
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ