ダイシーカフェにて
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出して俺に貸してくれた
その間にクラインは詩乃の前に移動している
「俺の名前は壺井遼太郎っていいます。24歳独身です」
「は、はぁ……」
「ちょっとクライン! なにしにきたのよ」
「クラインってこんな性格だったっけ?」
面むかって知らない男に話しかけられた詩乃は困惑気に生返事を返し、里香がいつも通りクラインに噛み付く。そして、あまりにもキャラ崩壊が過ぎたため明日奈がぽつりと呟いた
「突然ですみませんが俺と付き合って……」
その先の言葉が出ることは無かった
「詩乃、大丈夫か?」
「う、うん。平気だけど……」
俺の足元に転がっている屍に目を向ける女子三人
「いい音したわねぇ……」
「生きてる……よね?」
俺がやったことは単純。クラインの顔をフライパンでサンドイッチにしただけだ
よい子と狙った場所に当てる技術を持たない者はたとえ手でやるとしても真似をするなよ?
耳の中へ空気が勢いよく押し出されて鼓膜が簡単に砕け散るから
「こいつのことは気にするな。クマムシ並みの生命力を持ってるから……」
「えっと……知り合いなんだよね?」
「一応はな。……邪魔して悪かった。引き続きガールズトークを楽しんでくれ」
「燐君も一緒に話さない?」
「遠慮しとく。黒一点になるほど図太くないからな」
キリトは余裕でこれをこなす。図太いというか空気が読めないというか鈍感というか……
「そう……あ、そうだ」
「なんだ?」
「子供ができたら報告してね?」
詩乃が飲んでいた紅茶を危うく噴き出しそうになりあわてて飲み込むとゴホゴホとむせた
明日奈の天然は今に始まったことではないので俺は(多少動揺しながら)普通に返す
「お前は俺の親かなにかか?」
「うん」
「そういえばそういう設定もあったな……」
ここ最近の出来事が濃厚過ぎて本気で失念していた
このまま明日奈を暴走させるとR15じゃきかなくなるため会話を打ち切らせてもらう
「燐……」
「ん?」
「や、優しくしてね……」
詩乃のその言葉に思わず頭を抱えた
里香の方を見ると苦笑して首を左右に振った
「まあ……そのうちな」
そういえば、まだ(・・・付き合って無かったな……俺たち
「そのうちだって。よかったね、詩乃ちゃん」
「う、うん……」
「そろそろお開きにしたいんだが、いいか?」
「わかったわ。あたしが明日奈を止めておくから」
エスカレートする明日奈をチラリと見て疲れたように里香が言った
「ああ、任せる。代金はこっちで払っておくから」
「ん、ありがと」
クラインをズルズル引きずりながら再び男性陣の方へ
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