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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
黄巾の章
第5話 「……あたしは弱いのか」
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見して正しいが、最後まで報われることのない道だと。
 そしてもし、自分が報われずともかまわないと言われたら……殴るな、俺なら。

(自分すら救えない人間が他人を救えるはずがない。必ずエゴで自分も、そして多くの他人も不幸にする)

 信長もそうだった。ヒットラーも、項羽も。
 覇道とは栄光の道に見えるが、それは偽りだ。
 覇王は……自己犠牲の道だ。
 俺はそう思っている。

(覇道とは……悲しみにくれた人間が、恨みと憎しみに生きた道。そんな物を……死して道を切り開く人身御供の方法を、認めるわけにはいかない)

 だからきっと、全身全霊で曹操を止めようとするだろう……止めるだけか?
 いや……きっと俺なら……俺が……

 いやいや……なにを考えている。
 今の俺には関係がない。
 彼女が民を不幸にするなら、きっと劉備がそれを止めようとするだろう。
 俺はそれを手伝って彼女を止める。それでいい。

(まてよ……そう考えるなら力が要るな。だが、史実だと……劉備がまともに力を得るのは、かなり後だ。しかも、その頃には曹操が手に負えなくなっているはず……)

 確か……この義勇軍の功で、中山国の尉になって、そのあと流浪。徐州の陶賢のところに行ったのはだいぶ後のはずだ。
 尉になって、確か賄賂を求められ、それを断って職を辞した後の流浪。
 あとは陣借りのような形で転々と諸侯を巡っていた、はず。
 マズイ。それではいつまでも拠点がもてない。
 それでは曹操を止めることはできない。

 ……どうするか。

「盾二様!」

 雛里がこちらに走ってくる。
 なにかあったのだろうか?

「どうした?」
「はい、ここより南西二十里(十km)で官軍と黄巾の部隊がぶつかったようです」
「官軍か……それで?」
「それが、官軍は敗走して……どうやらこちらに向かっている様子です」
「官軍の将はわかるか?」
「いえ、旗は張、華、馬となっていたそうです。名前までは……」

 ふむ。いろいろ考えられるが先入観はまずいか。

「こちらに向かっているんだな? 黄巾に追撃を受けているのか?」
「そのようです。伝令はあと一刻(二時間)もあればこちらに到着しそうだと」
「わかった。では、その距離を半刻に縮めて官軍を助けるとしよう。全軍に通達! これより官軍の救出に向かう!」
「「「はっ」」」




  ―― ??? side ――




「くそ、くそ、くそ! みんなはどこいったんだ! 張遼は!? 華雄は!?」
「わかりません、ちりぢりになってしまい……」

 あたしの悪態に兵の一人が申し訳なさそうにいう。
 なんてこった。
 これがあたしと従兄弟の漢での初陣だってのに……

「ここ
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