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イジングハート!」

空を飛び始めて1分もしないところで、「居た!」車と魔法使いさんが追いかけっこしてた。先を走る無人の車。それを追いかける魔法使いさん。全身が真っ黒な服で、フード付きのマント。特に不気味に思えるのが、黒光りする仮面。視界を確保する穴や、息をするための鼻や口の穴も無い。だけど「子供・・・!?」その魔法使いさんは、たぶん私くらいの子供だった。

――輝き流れる閃星(サピタル)――

魔法使いさんが銀色に光り輝く何かを車に幾つか放った。“レイジングハート”が言うには、アレは魔力を弾丸状にして撃つ射撃魔法っていうもので、基本的な攻撃の魔法みたい。けど車は右に左に避けて、魔力弾をかわし続ける。そんな中で魔法使いさんは車に近づいて、運転席に乗り込もうとした。でも車はすごいブレーキ音を出しながらスピードを落として、それを避けた。

「危ない!!」

車の前に居る魔法使いさん。あの状態だと車に轢かれる! 最悪の予想が目の前で起きた。ドン!ってすごい音が、魔法使いさんにぶつかったことで生まれた。車はそのまま走り去っていって、魔法使いさんは宙で錐揉みして、なのに「うそ・・・」態勢を整えて車を追いかけ始めた。呆けていた私も急いで追いかけ始めて、「あの子、大丈夫なのかな・・・?」魔法使いさんの体を心配する。

≪衝突時、体を回転させて車体に乗り転がるようにすることで衝撃を完全に殺しています≫

「えっと、つまり・・・すごい音の割には何ともないってこと・・・?」

≪そうなります。咄嗟の判断で実際に行動に移すあの反応力。恐ろしい限りです≫

そんなにすごいことなんだ。“レイジングハート”から魔法使いさんと車に視線を戻す。さっきと同じように魔力弾を撃ちながら車に乗り込もうとする。もしかして乗り込まないと止められない、のかな・・・?

「レイジングハート。あの車を停めたいんだ。私に出来ることある?」

今は魔法使いさんのお手伝いをしてでもジュエルシードの車を停めたい。でも私の魔法使いとしての力だと出来ることは少ない。その少ないやれることを知りたいから訊いてみた。

≪マスターは、おそらく放出系の魔法資質であると思われます。あの魔導師のような射撃魔法、そして砲撃魔法を得意とするかもしれません≫

「砲撃・・・?」

――煌き示せ(コード)汝の閃輝(アダメル)――

“レイジングハート”に≪魔導師が撃ったアレがそうです≫って言われて、魔法使いさんから放たれた銀色の光の柱を見る。ビリビリ肌に感じる魔法の力。でも走る車は砲撃っていう魔法も、ドリフトって言うのかな?で避けた。
けど、砲撃が地面に当たった衝撃に煽られてスピードが落ちたその一瞬、魔法使いさんはついに車の運転席に乗り込んだ。ブレーキの音が響き渡る。車
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