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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第七十話 加速する呪い
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side シグナム
主はやてがまだ起きてこない早朝。
昨日の戦いでまた現れてた仮面の男について話していた。
「助けてくれたのよね」
やり方としては気にくわないが助けられたのも事実。
そして
「奴が闇の書の完成を望んでいるのは確かだ」
シャマルを助けた行動。
テスタロッサとの戦いの最中に横やりを入れてきたが、結果としてテスタロッサのリンカーコアの蒐集をする事が出来、増援が来るより先に撤退もできた。
「完成した闇の書を利用しようとしているのかも知れんが」
「ありえねえ」
ザフィーラの言葉にヴィータが声を荒げるが、その通りだ。
闇の書が完成すれば主はやて以外には使う事が出来なくなる。
そして完成すれば主は絶対的な力を得る。
我々の記憶なら気にする事はない。
だが
「シャマル、闇の書が完成したあとの記憶はどうだ?」
衛宮から渡された資料の件がある。
過去の主は皆、例外なく死亡し、完成させても純粋な破壊にしか使用は出来ない呪われた魔導書。
その記憶がなぜか思い出せない。
過去の主の記憶は僅かだがある。
しかし、完成させたあたりの話になるとなぜか記憶が曖昧なのだ。
「だめ。全然思い出せなくて。
だけど記憶は思い出せないけどヴィータちゃんが不安を感じているわ」
「そうなのか?」
「うん。何か大切な事を忘れているような気がして」
我々ではこれ以上の記憶の件は望めんか。
例外としてはヴィータが何かを思い出す事だが、それもいつになるかわからん。
「近いうちにまた衛宮に会ってみる。
なにか新たな情報や記憶についても何か方法がないか聞いてみるとしよう」
「ああ、それとあの仮面の男が主はやてに危害を与える可能性もないとは言えん。
常に主はやての傍に誰かいた方がいいだろう」
先は見えず、だが嫌な予感だけがする状態。
そんな状態に空気が重くなる。
その時二階から何かが倒れるような大きな音がした。
side クロノ
アースラに拠点を移して一段落ついた事もあり母さん、リンディ提督はフェイトの様子を見に行っている。
そして、僕とエイミィ、リーゼアリアは
「じゃあ、現在わかっている事を報告するね」
ユーノとリーゼロッテから闇の書の調査報告を受けていた。
受けていたのだがここまで厄介なことだとは思わなかった。
正式名称『夜天の魔導書』
本来、各地の偉大な魔導師の技術を収集し、研究するために作られた主と共に旅をする魔導書だが、プログラムの改変が行われたために破壊の力を振るうようになる。
さらにこの改変により旅をする機能と破損データの自動修復機能が暴走
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