第73話 =世界樹攻略=
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、矢が来るぞ!!!」
俺の警告がギリギリで間に合ったのかキリトはそれを避け、当たるはずだった矢は対峙していた騎士に命中する。矢が放たれた方向を見るといつの間にか遠距離で取り囲まれておりその全てが左手を向けて耳障りに詠唱している。
「第二波ってとこか……」
そう呟くと予想通りいっせいにスペルの詠唱が完成し、ものすごい量の黄色く光る矢が飛んできた。遠距離の相手にするのは今の状況では難しいのでとりあえずダメージを最小限にするために数回回転し打ち落とす。
「…キリトはっ!?」
なんとかHPバーを黄色に留め、思わず上を見上げるとそこには十数匹の守護騎士の長剣に貫かれた姿が目に入る。そして次の瞬間には青い光を纏った黒い炎に包まれあっけなく四散した。
「キリっ……がぁっ!?」
すぐさまリメインライトを回収しようと翅をさらに震わせようとするが上からか、剣が投げられたらしく腹から背中にかけて深々と突き刺さり貫通していた。剣の来た方を見ると、まるで槍投げのように自身の長剣を振りかぶる騎士たちが。そしてうしろからさっきと同じ声でスペルを詠唱する声も聞こえる。詠唱は完成し甲高い音とともに軽く俺を殺せるほどの矢と同時に剣も上から押し寄せてくる。
「リクヤ君っ!!」
終わりか…と思った瞬間突然の声とともに体が引っ張られて俺の体の横を剣が通り過ぎる。さらに下から来るはずだった矢も一向に来ようとはせず不思議な音ともに消えていた。
「リーファ!?…それにサウスも…!?」
「ふぅ…間一髪ってところかな」
「…たく、無茶しかしないんだから!……キリト君は?」
リーファの問いに俺は上にある炎を指すとリーファとサウスは驚きの表情を浮かべていた。俺もだがこの2人も少しだけだと思うがキリトならいけるかもしれないという若干の希望を抱いていたのだろう。
「っ……うしろは任せて!!」
そういうと親指を立てて呪文を詠唱しだす。
「わかった!!…リーファ、行くぞ!」
「うん!!」
頷いたのを見て、後ろをサウスに任せてキリトに向かって飛ぶ。その直後、うしろで炎の壁が出現し光の矢を妨害する。飛ぶときのスピードは種族と才能のせいかリーファのほうが断然速い。だったら俺はその道を作ればいいのかな。
「邪魔だぁっ!」
雷系呪文はそのほとんどが本物の落雷のように落ちるように効果が発揮する。なので横には強いが縦の行動となると範囲が絞られすぎて弱くなる。なので向かってきた騎士を斬ってもう1つの属性の術の詠唱に取り掛かる。
「黒曜の輝き、快速の槍となり、敵を討つ………!!」
これを使うためだけに取った闇属性スキル、まさか階廊でもここでも役に立つとは思わなかった。
「避けられないよ、デモンズランス!
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