第三幕その五
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先程私は貴女は終わってはいないと言いました。何故なら今から始まるのですから」
「何が・・・・・・」
「愛に包まれた世界がです!」
カラフは叫ぶ様にい力強い声で言った。
「貴女のその閉じられた心は開かれようとしております。そして今私は貴女のその愛を手に入れようとしているのです!」
「私の愛を・・・・・・」
「そうです。私は貴女を愛する。そして貴女も私を愛するのです」
「そのようなことが出来るでしょうか」
「出来ます。ならば私の秘めた謎を今貴女にお教えしましょう」
「それはなりません」
トゥーランドットはゆっくりと立ち上がりながら言った。
「貴方は勝利を収めたのです。今秘密を明かしてもそれは命を無駄に捨てるだけのことです。それに最早時は過ぎました」
「時はまだ過ぎてはおりません。日が昇るその時までは朝が来たとは言えません」
カラフは言った。
「愛する者に対し隠し事があってはなりません。今貴女に私の名を教えましょう」
トゥーランドットはその言葉に固唾を飲んだ。
「私の名はカラフ、韃靼の王子カラフです」
「カラフ・・・・・・」
トゥーランドットはその名を口ずさんだ。
「そうです。この名をお教えした意味がおわかりでしょう」
カラフはトゥーランドットを見て言った。
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