第百五十一話 アイドルという名の謀略
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ヴァンフリート星系第4惑星第2衛星の南半球に100日程前に建設された同盟軍の補給基地では来るべき第六次イゼルローン攻略作戦の為に物資の蓄積が行われていた。またイゼルローン要塞攻略部隊としてローゼンリッターも配属されていた。
ヴァンフリート4=2基地内でもFTLによりリアルタイムでハイネセンで放送されている立体TVが視聴できる為、基地内の食堂やリクレーションルームでGIO48のコンサートや寸劇の映像が立体Tvで視聴されていることが多く成っている。
そんな中、ローゼンリッター最強カルテットの面々も食堂で流れる帝国歌劇団GIO48の映像を見ながら喋っていた。
「しかし、帝国も変わりましたな。皇女自らアイドルグループのスポンサーとは」
カスパー・リンツが呆れましたとばかりに話す。
「そうは言っても、先年以来、帝国側の内情は変わって居ますから、捕虜の待遇改善や省庁改革など確実に帝国は良い方向へ向かっていると思いますから、此もその一環では無いかと」
「デア・デッケン、難しいと言ったってしょうがないぜ。今はあの可愛い赤毛のゲストが誰なのか知りたいだけなんだよね」
ブルームハルトが、テレーゼと共にゲストに来ていたズザンナ・フォン・オフレッサーをみてにやついている。無論テレーゼは変装し、ズザンナは偽名で出ている。
「副連隊長、帝国はどう変わるんでしょうな?」
リンツの問いにワルター・フォン・シェーンコップが眉間に皺を寄せながら答える。
「さあな、雲の上の大貴族様の考えは判らんな」
「そう言う副連隊長も貴族出身ですよね」
「俺は、名ばかりの貴族だからな」
「以前のお笑いウルトラクイズといい、今回のGIO48といい、帝国の真の狙いが判らんですな」
真面目な顔でリンツが話すが、GIO48のジャンケン大会にゲストが出てきて盛り上がる状態の映像が流れている為に食堂ではそれにかぶりつく連中の為に余り真剣な質問と思えない。
「リンツ大尉も真面目な事、言わないで、劇が面白いすっよ」
ブルームハルトが寸劇で見事な殺陣を見せるゲストのズザンナに見ほれながら話す。
『みんな今日もありがとう!本日のスペシャルゲストは、ズザンナ・シュヴァルツェネッガーさん、エヴァンジェリン・マクダウエルさんでした。皆さん拍手を』
「おっ、あの赤毛のグラマーちゃん、ズザンナちゃんて言うんだ、あの子に『ブルームハルトさん、一緒に来て』なんて言われたら一も二もなくついていきそうだな」
ブルームハルトのアホな言動にシェーンコップ、リンツ、デア・デッケンもあきれ顔で見ているが、GIO48がゲストの紹介と共に来賓者代表から花束を受け取るシーンでシェーンコップの動きが止まった。
『来賓のカーテローゼ・フォン・クロイツェル伯爵令嬢より花束の贈
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