第百五十一話 アイドルという名の謀略
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ル業の方が実入りが良いので、誠意内偵中と報告は入れているが、普通のアイドル通信のようで内容がなさ過ぎるのが悩みの種だ。
今後本格的にアイドル業をどうするか考えている。現在転職を考えているが、消される可能性が高いためどうしよう、全く良い考えが浮かばない。
帝国暦485年3月7日
■オーディン 憲兵隊総監部 憲兵総監室
スパイ達がヤキモキしている中、憲兵隊総監部ではグリンメルスハウゼン上級大将とケーフェンヒラー大将がスパイについて話していた。
「総監、此がスパイの資料です」
「御苦労様じゃな」
「しかし、フェザーンも地球教も肩透かしを喰らってヤキモキしているでしょうな」
ニヤニヤと笑うケーフェンヒラー大将。
「ホホホ、そうじゃな、宣伝文句の『フェザーンと同盟を征服する』で大分焦ってスパイを仕込んできたからの、あの程度のスパイ連中など、調べれば容易く判る物じゃよ」
「確かに、余りに経歴が綺麗すぎますから」
「しかも、単なるアイドル業が戦略とは普通の人間には気づかない事よ」
「此もテレーゼ殿下の我が儘なお遊びと思われているようですから」
「それよ、如何にも秘密が有るような組織なのに何も無い、ルビンスキーも躍起になって調べようとしている様じゃからな」
「それでも何も出ないと、なれば更にボロを出し始めると」
「ルビンスキーは、策に飲まれるタイプよ、地球教は結局はテロ組織でしかないからの」
「GIO48が5組で何故280人なのか判らんで有ろうな」
「表向きの仕事と裏向きの仕事、40人の監視者ですからな」
「そうじゃな、なんせ、殿下のご指示で芸名をそれぞれの役割で替えたのじゃからな」
「歌劇団には普通の芸名を、スパイには判る芸名をですから」
「そして華檄団には殿下の作成した名前をと言う訳じゃ」
「それにしては普通の名前ですが?」
「それは其処じゃよ」
「なるほど、確かに殿下なら」
暖かな午後の昼下がり、とてもスパイに対しての話し合いをしているように見えない二人であった。
宇宙暦794年 帝国暦485年3月10日
■自由惑星同盟 ヴァンフリート星域 ヴァンフリート4=2
最近自由惑星同盟ではGIO48の事が話題に上がることが多く成っていた。何と言っても同盟やフェザーンの在り来たりなアイドルユニットと比べ帝国全土から集まった、それぞれ個性的な選りすぐりの美女美少女280人である。
しかも芸能などはオペラや観劇などで、庶民の楽しみが非常に少なく、アイドルなどと言う物が存在しない質実剛健を絵に描いたような帝国で、初のアイドルグループの誕生にフェザーン、自由惑星同盟のマスコミ、芸能界、立体TV業界が新たな話題としていたからである。
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