暁 〜小説投稿サイト〜
神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第二十九章 開戦
[6/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だろうに。上手い連中だよ、本当」
「結果、一人にはなってないだろ」
「代わりに美兎が一人だけどな」
 言い返すように言われた飛豊の言葉に言葉を返し、闇堕ちした美兎の元へと歩く。
 ちゃっちゃと終わらせる方が皆のため、美兎のためだろう。
 ここで一つ良いことを教えよう。
 闇堕ちした美兎を戻すにはとにかく褒めること、ただそれだけだ。
 美兎の性格は叱られると落ち込み、褒められると調子に乗る。アップダウンが激しいのが特徴だ。
 まあ、最近は精神が強くなってるからそうとは限んないんだけどな。
 根元に座る美兎に近付き、慰めの開始だ。
「お――い、美兎。しっかりしろ――」
「あ、セーラン君じゃないですか。元気ですか? 私は元気じゃないです。何故かと言うと、生い先長いのにお先が真っ暗なんですよ。暗くて暗ーくて、未来が見えないんですよ」
「く、なんて強力な闇なんだ。だけど頑張るぜ、俺」
 気合いを入れ、
「美兎は可愛いよ」
「可愛い子なんてたくさんいますよ。宇天長もその一人ですよ」
「だよな、お前解ってんじゃん」
 バシバシと背中を叩く。
「だったらさ、それを理解出来てるお前も可愛いよ」
「不倫だ」
 セーランの発言に、レヴァーシンクが反応した。
 この反応は次にアストローゼに伝わる。
「ああ、不倫だな」
「おい、おめえら。人が一生懸命慰めているところでその発言は止めろ、本当に不倫してるような気分になるから」
「でもでも、日来は一夫多妻認められてるから大丈夫。て言っても日来の女性は怖いからねえ、一夫多妻の家庭なんて何処にもないのよねえ。……あれ? これってもしセーランが一夫多妻になったら儲けのチャンスかも」
「人の結婚を商売道具にするな」
 叱られ、ニチアは軽く謝る。
 しかしよく見ると、美兎の様子が前よりも違う。
 なんだか、もじもじと身体を揺らしている。
「そ、それは告白ですか。これから想い人に告白すると言うのに」
 これは以外、手応えあり。
 普通なら褒めなければならないのに、宇天長を出したことが良かったらしい。
 美兎も成長したものだと、内心涙目だ
「そう捉えても構わないぜ。美兎も俺好みだし」
「だ、駄目です。私はセーランの幸せを願うと決めたんですから」
「幸せを願ってくれるのなら、俺と結婚するのも手の内だろ?」
「ば、馬鹿――! 結婚とはそう簡単にするものじゃないんですよ! 結婚とは互いが互いを信頼して、愛の結晶を育む為に結婚と言うものがあるんです。セーラン君みたいに女ったらしとは無理ですっ!」
「闇が消え去ったのはいいが、なんか貶されたんだけど。これ酷いだろ」
「セーランも苦労するナ」
「全くだな、オレはそんなセーランに敬意を払う」
「敬礼ー」
 無事、闇堕ちした美兎の救出に成
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ