第10話
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
声はセシリアの後方30メートルの位置からなにごともなかったかのように響く。
「ふぅ、それじゃ、今度はこっちから。 この機体のデビュー戦だからね。 派手にいくよ!!」
急いで後方を振り返ったセシリアが見たものは、
機械というには余りにも野性的で、獣というには余りにも機械的な長大な銃を構える風音の姿があった。
『ピピッ、敵性IS武装確認、レーザーライフル【ハッシュ】と断定。 ――危険。 ロックオンされています』
ISからの警告を聞きながらセシリアは思っていた。 ――『私に銃撃戦を挑もうというのか!!』と……。
即時に展開していた唯一の近接武器【インターセプター】を仕舞い、レーザーライフル【スターライトmkV】を展開。
射撃武器を展開すると同時に、ブルー・ティアーズの名前の由来とも言える兵器、【ブルー・ティアーズ】というビットを操り、風音の周りを取り囲む。
風音が先ほどの織斑一夏との戦いで、見せてしまった自分の弱点(ビットはセシリアが手動操作しているため、ビットを操作しているときはセシリア自身が攻撃することができないのである)をついてくることは承知の上である。 そんなものは克服してやると意気込んでさえいた。
何よりも射撃特化型のプライドか、射撃勝負で負けるつもりは一切なかった。
「お行きなさい!! ブルー・ティアーズ!!!」
風音の周りを取り囲むビットから、一斉に射撃の嵐を叩き込む。 それと同時に自分は【スターライトmkV】を構え、いつでも狙撃出来る体勢を整えた。
一夏との戦いで自分の弱点を認識していたセシリアは、ビット、レーザーライフル、マシンガンなどを効率よく使い分け、風音に反撃する暇を与えまいとしていた。
バババババババ!!!!!
マシンガンによる弾幕。 狙いは微妙にずらして行くことで、風音の動ける範囲を小さくする。 マシンガンの弾が空になるまで打ち続け、空になった瞬間、【スターライトmkV】に持ち帰る。 展開までの数秒の誤差はビットによる波状攻撃で小さくし、風音に攻撃のチャンスを与えない。 持ち替えが完了した瞬間、ビットを一斉に操縦し、風音を取り囲むように攻撃。 風音は最小限の動きで全ての攻撃をかわしてくるが、反撃できる体勢ではない。 その隙に機体を高速で移動させ、自身のポジショニングをかえる。 同じところにとどまり続けるのは危険であるからだ。
風音が体勢を立て直す瞬間を狙い、【スターライトmkV】にて攻撃。 【スターライトmkV】での攻撃が終わった瞬間にはマシンガンに持ち替え……。
この作業を何度も繰り返すセシリア。 傍から見ると怒涛の弾幕攻撃に見える。
「すごい弾幕……」
「ふん、オルコットが国家
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ