第10話
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かと勘違いされるかもしれないけど、これは物体自体に運動を不可能にする効果が及ぶからね」
な……、なんですのそのオーバーテクノロジーは……。 慣性停止結界はそもそも実用化が検討されている程度の装備ですわよ? その装備の詳細を知っているのはどういったことかしら?
いえ、それよりも、そんなオーバーテクノロジーを持ち出してくるなんて卑怯ですわよ!! しかもそんな理論が日本で開発されているなんて聞いていませんわ!!
「セシリン。 一言言っておくけど、別に卑怯ってわけじゃないからね? 技術の秘匿なんてどこの国でもやってることだよ。 アラスカ条約なんて結んで、各国の技術をあけっぴろげにしているようだけど……。 あんなのほとんど紙くずも同然だからね。 例えばセシリンのブルー・ティアーズだって、実際のスペックと各国に公開されてるスペックには差があるみたいだしね」
「そ、それはそうかもしれませんが……。 それを置いてもその装備は卑怯すぎませんこと?」
「そうかなぁ? これでもこの機体に装備された廃スペックテクノロジーの一部だよ? とりあえず、ビーム無効と『定説理論結界』は使わないってことでいいかな? それでもこの機体には勝てないと思うけど……」
何やら文字の違う凄さを見せつけられた気がしますが、それにしても……くぅ、どこまでも強気ですわね! しかし、その二つを使わないとなれば十分攻撃が通るはずですわ!!!
「それでお願い致しますわ。 ……切りましたの? 本当に? ……確かに切っているようですわね。 それでは、改めて仕切り直しですわ!!!」
空を翔ける青い稲妻【ブルー・ティアーズ】。 イギリス国家代表候補生『セシリア・オルコット』がかるその機体は、稲妻のごとき速度で風音の【ブリギット】に肉迫する。
「インターセプター!!!」
気合一閃。 まさにそんな言葉当てはまるだろうか? 武器の名前を呼んで展開するという、代表候補生としては恥ずべき初心者の武器展開法を使い、その手に近接武器を展開したセシリア。 やはり先ほどの射撃武器全般を不可視の結界で止められたのがかなり堪えているようだ。 自分から近接戦闘を挑むぐらいには……。
ブゥン!!
決して鋭くはない一閃。 代表候補と言っても彼女は射撃系に特化しているので、近接戦闘は得意ではないのである。 だからこそそんな彼女の一撃は確かに意表を付くに至っただろう。
風音は急な近接戦闘に対処できず、インターセプターをモロに受ける。 そして……。
ド! ブゥン……
風音に当たったと思われたインターセプターは虚しく空を切った……。
「なっ!?」
「危ない、危ない。 いきなり近接武器で来るからびっくりしちゃった」
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